ホームページの「その他」→「参考図書」のページにガレージらしき写真を、何の説明もつけずにポンと置いていますが、それについてお話したいと思います。
この写真のタイトルは「Rules of the Garage」といい、1999年当時、米国ヒューレット・パッカード社(HP社)の新CEOであったカーリー・フィオリナが、創業者のビル・ヒューレットとデイブ・パッカードが築いたHP Wayの精神を再考し、あらためて行動規範としてまとめたものです。
原点であるHP Wayはビル・ヒューレットが語った次の言葉が象徴的であるといわれています。
それは、「信頼と尊厳。社員は男女を問わず誰でも良い仕事、創造的な仕事をしたいと思っている。それに相応しい環境におかれれば、誰でもそうする。会社は本当に社員が働きやすい環境・制度を整備する。社員はそうした会社の姿勢に応えるべく責任と義務を要する。」
というものです。なお、二人が使った創業当時のガレージは米国ITの象徴ともいえる、シリコンバレー発祥の地として「史跡」に指定されています。
HP WayはHP社で働く者にとっては、DNAともいうべき考え方ですが、私が最も印象に残り、判断や行動の拠り所として、心に置いていたのはHP Wayではありません。
それは会社説明会で渡された会社案内のトップページに書かれていた、「One for all, all for one」でした。今でこそ有名ですが、34年前の自分にはとても新鮮で、何故かハッとさせられたという記憶があります。
ラグビーでよく使われる言葉だということを知り、その意味するイメージを深く理解できたと思います。仕事が楽しく、前向きに取り組むことができたのは、この言葉を大切にしてきたからではないかと思っています。
そして、この言葉は入社当時の人事部長で、56歳という若さで他界された木本建治さん、早稲田大学ラグビー部OBで1987年の日本選手権では、監督として社会人の強豪東芝府中を撃破し、大学最後の優勝監督となった木本監督を思い出します。
![日本選手権を大学勢が優勝する最後の大会になったと思います。](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=476x1024:format=jpg/path/s5e68ecbdde7ed919/image/ib40ba92f9ff8251c/version/1615934612/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%81%B8%E6%89%8B%E6%A8%A9%E3%82%92%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8B%A2%E3%81%8C%E5%84%AA%E5%8B%9D%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%A8%E6%80%9D%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99.jpg)
ずいぶんと日焼けしてしまいましたが、貴重な1冊です。
![最初の勤務地です。懐かしい~!](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s5e68ecbdde7ed919/image/ie95264767d1e83b3/version/1615934821/%E6%9C%80%E5%88%9D%E3%81%AE%E5%8B%A4%E5%8B%99%E5%9C%B0%E3%81%A7%E3%81%99-%E6%87%90%E3%81%8B%E3%81%97%E3%81%84.jpg)
写真はtownphoto.netさまより拝借。2010年5月撮影のようですが、この「HPストリート」の風景は1980年代当時と変わらないように思います。