肩こり

概要
肩こりは昨今では若年層にもみられるものです。筋肉の疲れや血行不良が関係していますが、原因となると様々です。体形なども猫背、なで肩は原因になります。また、PC作業などで長時間同じ姿勢でいることや、精神的なストレスも大きい要因です。それ以外で考えられるのは、目の疲れからくるもの、頭痛やめまいなどの体調不良、冷えあるいは病気からくるものなどです。荷物を片方の肩にばかりかける 腹ばいで本を読む、体を冷やすことなどは避けたいところです。また、肩だけでなく首のこりも同時にみられる場合が多いと思います。

 

ポイント
1.予防は冷やさないこと、ストレスをためないこと、特に睡眠、適度な運動がポ
イントです。

 

補足説明
一般的に1本の腕の重さは体重の6.5%といわれていますので、体重60kgの人であれば、約4Kgということになります。例えば、パソコン作業などで腕を水平状態にしていると、重力が4kgに近い力で下から引っ張り続けているイメージになります。こうなると、肩周辺の筋肉は作業時間中収縮した状態が続くことになり、やがて筋肉は疲労し、血行が悪くなります。さらに緊張状態やイライラ状態などの精神的ストレスが加算されると、自律神経の中の交感神経が優位な状態になるため、血管は狭くなった状態が定常化します。こうして肩こりはつくられていきます。
鍼灸治療では、肩こりに関係する僧帽筋、肩甲挙筋、棘上筋、棘下筋、後頚筋群、菱形筋、胸最長筋などを十分に触診し、硬結、圧痛に対し治療を行いますが、特にPC作業によるこりの場合、表層の筋膜に緊張や面状の硬結が出るので、皮膚を張った状態にして浅く刺鍼することもあります。長期に渡る頑固な肩こりでは、頚椎(首の骨)や胸椎に付着するや多裂筋・回旋筋などもチェックします。