天気病

梅雨時、特に6月にめまいを起こすことが多いというお話をある患者さまから頂きました。また、「天気病といわれるものかもしれない」とのことでした。

以前、天気病については少し調べたことはあったのですが、ほとんど記憶から消えてしまっていたので、あらためて調べてみることにしました。

その症状は天気のせいかもしれません
その症状は天気のせいかもしれません

著者:福永篤志

初版発行:2015年10月

出版:医道の日本社

この福永先生は脳神経外科の専門医でありながら、なんと気象予報士という驚くべき経歴をお持ちでした。

『医学と気象学という、2つの専門的な知識をもとにして、「気象病の具体的な予防法」をみなさんにお伝えしようとするのが、この本の趣旨となっています。』

とのことです。

目次

はじめに

第1部 天気を知って病気を防ごう

気象病のキホン

1 体は天気の影響を受けている!

●その日の体調は天気で変わる

●「気象病」って何?

●気象病は予防できる!

●天気予報を見て健康になろう!

2 天気予報の上手な見方

●天気予報はこうして身近になった

●知っておきたい気象用語

●天気予報はここを見よう!

Column 私が気象予報士を目指したワケ

第2部 明日の天気が命とり!?

脳卒中と心臓病

3 脳卒中には気温が関係していた!?

●脳卒中も気象病のひとつ

●脳梗塞が起こりやすいのはいつ?

●脳血栓は「気温差が大きい」日が危険!

●予防は温度調整と水分補給がポイント

4 夏より冬に多い脳出血

●脳出血は突然起こる!

●気温の低い朝が危ない!

●急激な血圧変動を抑える生活習慣を

Column 「脳神経外科専門医」について

5 気温差が危険!?くも膜下出血

●働き盛りは要注意な「くも膜下出血」

●寒い日の水仕事が危ない!

●くも膜下出血を予防しよう!

Column 脳卒中フローチャート

6.心臓病も気象病です

●心臓病ってどんな病気?

●心筋梗塞と狭心症

●冬に起こりやすい心臓病

●心臓病はこんな日に気をつけよう

Column 人類は変化している① がん患者総数の増加

第3部 あの身近な症状も!

まさまだある気象病

7 オゾンホールと白内障・皮膚がん

●オゾンホールって何?

●オゾンホールと白内障・皮膚がんの関係

●白内障と皮膚がんの予防法

8 天気と深い関係の片頭痛

●生活に支障をきたす片頭痛

●片頭痛が起こりやすい日をチェックしよう

Column 「イライラ」も気象病?

9 腰痛・関節痛は低湿・低気圧で悪化!

●腰痛・関節痛は体の炎症反応

●低温・低気圧の日に出やすい痛み

●腰痛・関節痛の対策

Column 人類は変化している② 不妊症

10 インフルエンザはなぜ冬に多いのか?

●ウィルスが増殖しやすい冬

●予防に「うがい」は効果ない?

●口腔内バイオフィルムを除去しよう!

●実体験から見たインフルエンザ予防法

11 気象が引き起こすアレルギー

●増え続けているアレルギー患者

●予防が難しい花粉症

●寒暖差アレルギーにも要注意!

12 盲腸は梅雨の晴れ間に多い!?

●盲腸は気象病か否か

●虫垂炎は予防できるのか?

13 生命を脅かすぜんそく

●死亡者の9割は高齢者

●ぜんそくが発症しやすい季節は?

14 油断大敵な熱中症

●日射病・熱射病も「熱中症」のひとつだった

●熱中症の原因とメカニズム

●熱中症の予防法は?

第1部 天気を知って病気を防ごう

気象病のキホン

1 体は天気の影響を受けている!

その日の体調は天気で変わる

・天気の影響を受ける最大の理由は、人間が恒温動物だからである。

人間は体内の酵素の働きを維持するため、体温を一定にしなければならず、この体温調節は主に自律神経系が担っている。

・気圧の変化にも体は恒常性を維持しようと反応する。気圧が下がると耳の奥の「内耳」の圧センサーが作動し、交感神経を刺激する。

気圧が下がると痛みに敏感になるのは、交感神経が活性化してノルアドレナリンなどの神経伝達物質が放出され、血管が収縮して痛覚受容器の活動が亢進するためと考えられる。

「気象病」って何?

・気象病の具体例:気管支ぜんそく、心臓病、脳卒中、尿路結石、腰痛・関節痛、リウマチ、花粉症、インフルエンザ、熱中症、食中毒、寒暖差アレルギー、片頭痛、虫垂炎、白内障、皮膚がんなど。

・気象病(生気象学)という言葉は1950年代後半頃から学会で使われるようになった。

・医学部では「気象変化を原因としてさまざまな疾患が発生する」という生気象学の考え方自体を深く取り上げていない。

・『私は、気象変化をひとつの切り口とした疾患の捉え方、そこから考えられる病気を治療法や予防法を研究することも、多くの患者さんにとって、実用的かつ有用的なのではないかと思っています。

気象病は予防できる!

・脳神経外科専門医かつ脳卒中専門医として、「脳卒中は予防できる!」と考えている。特に脳梗塞(無症候性脳梗塞を除く)は注意すれば防げると思っている。これは医学的かつ気象学的に血栓を予防できるという根拠があるためである。

-寝る前と朝起きた時にコップ半分~1杯の水を飲み、たばこを止め、バランスよく食事をとって動脈硬化を予防し、血液循環良くするために歩く習慣をつける。

-脳梗塞は真夏や季節の変わり目に多いという季節性があり、また気温差の激しい日に多いという特徴がある。このような日には水を少し多めに摂ることが予防になる。

脳梗塞を初めて起こした患者さんに話を聞いてみると、水をあまり飲まなかったという患者さんが多いことに驚かされる。

・『もちろん脳梗塞の最大の原因は、動脈硬化です。また、高齢者には、不整脈を原因として、比較的大きな血栓が心臓から脳へととんでしまう脳梗塞(脳塞栓といいます)も増えています。動脈硬化が強く、もともと血管が詰まりやすい状態や、心臓病をお持ちの方の場合は、残念ながら脳梗塞を起こしやすいのは事実です。

しかし、脳梗塞は、体の内部の状態が悪いだけで起こる病気ではありません。

人間の体は通常、病気を起こさないように働いています。血圧や体温を一定に保つように、自律神経・視床下部系が自動調節していますし、細菌の侵入を防ぐためのさまざまな防御機構や、侵入したときに活発化する免疫機能など、24時間、体は頑張っています。ところが、そこへ外部環境による負荷や刺激が加わり、耐えられなくなると、病気を発症してしまうのです。』

2 天気予報の上手な見方

知っておきたい気象用語

・晴れの日に多い病気は虫垂炎。

・曇りの日に多い病気はうつ病、ストレス性疾患。

・『患者さんの中には、入院中に微熱が続いていたのに、退院すると平熱に戻ってしまうという方をしばしばお見かけします。血液検査をしても異常はなく、原因不明なのですが、これはひょっとしたら日照時間が関係しているのかもしれません。入院中は、日光をほとんど浴びませんので、副交感神経が優位となり、体温が上がりやすくなります。しかし退院すると、日光を浴びて交感神経が優位となり、体温が平熱に戻るのではないかと思うのです。』

天気予報はここを見よう!

・気圧が10hPa下がると、海面は約10㎝上昇するが、我々の体に関しても気圧が下がって大気圧の力が緩むと、体はわずかに膨張するため体に何らかの変化が起きても不思議ではない。

第2部 明日の天気が命とり!?

脳卒中と心臓病

3 脳卒中には気温が関係していた!?

脳卒中も気象病のひとつ

・動脈硬化が進行し、血管が硬くなったために血圧を正常範囲にコントロールする自動調節機能がうまく働かず、冷気に触れたりすると、血圧が過度に上昇することがある。これにより脳の血管が切れたり、脳循環が悪くなって血管が詰まったりして脳卒中を起こす。

脳梗塞が起こりやすいのはいつ?

一過性脳虚血発作は脳梗塞の前兆であるため、速やかに病院を受診すべきである。また、脳梗塞の前兆には、数秒から数分間、目の目にシャッターが下りたように真っ暗になるという目の症状(黒内障)もある。「立ちくらみ」などと誤解されやすいが注意が必要であり、その場にしゃがみ込んだり、意識が遠のく感じがしたりすることがほとんど見られないという特徴がある。

脳血栓は「気温差が大きい」日が危険!

季節の変わり目で、前日との気温格差や日内の気温較差が10℃以上なる日は、着るものなどに注意て体温調整することが必要ある。

・心房細動などの心臓病をお持ちの高齢者は極端に温度が高い日や低い日に注意が必要ある。

予防は温度調整と水分補給がポイント

日頃からこまめに水分補給を心掛ける。

お茶(玉露、緑茶、紅茶、ウーロン茶)の中には、尿路結石の原因となるシュウ酸が比較的多く含まれている。一方、カテキンは体内の脂肪を分解する効果があるので、食後はお茶、飲水は水が望ましい。なお、麦茶はシュウ酸が少ないと言われている。

4 夏より冬に多い脳出血

脳出血は突然起こる!

・脳出血は「脳卒中」のひとつ。動脈硬化が本質的な原因と考えられるが、高血圧の既往のある人に多い。

・高血圧以外では、脳動脈静脈奇形、血管腫、脳腫瘍などからの出血や、高齢者に多いアミロイドアンギオパチーという、しばしば認知障害を伴って脳内に微小出血が多発する奇病もある。

・脳出血は脳梗塞と異なり、前兆や一過性の発作がなく、多くは突然発症する。

・『予防としては、普段から血圧を正常範囲内にコントロールすることが最も重要です。具体的には、収縮期血圧(いわゆる「上の血圧」)が140㎜Hg』以下、拡張期血圧(いわゆる「下の血圧」)が90㎜Hg以下という数値がひとつの目安となります。ただ、高齢者の方は、血圧が低すぎると脳循環が悪くなって、めまいなどを起こすこともありますので、あまり下げすぎないほうがよいかもしれません。

・脳出血の予防には、動脈硬化の進行予防、すなわち生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、肥満など)の予防や禁煙、節酒が最も重要である。

気温の低い朝が危ない!

・脳出血に気をつけるべき気象条件

-気温が低く冷え込む日。

-晩秋、早春、日中の気温較差が大きい日。

-急激な気温変化の後は特に要注意。これは短期間での気温の低下は血中ヘモグロビン値、赤血球数、血圧などを上昇させ、しかも1~2日間継続すると考えられており、これにより血液粘調度の増加や高血圧につながるからである。

-早朝など午前中に発症することが多い。早朝に血圧が上がるという現象(モーニングサージ現象)が原因の一つと考えられている。

急激な血圧変動を抑える生活習慣を

・問題は血圧の自動調節機能が適切に機能しない血管の柔軟性が低下している高齢者や動脈硬化が進行している人である。

天気予報の「翌日との気温差および最低低気圧」を忘れずチェックする!

-寒い日は寝床に置いた上着を着て、決して裸足では歩かない。外に新聞を取りに行くときはマフラーを巻く。

-寒い日は無用な外出は控える。特に飲酒後は要注意。

-どうしても寒い日に外出するときは、暖かい格好で、手袋やマフラーは必須。

-入浴前は風呂場を温め、脱衣所も暖めておく。

-血圧は定期的に自宅で測定する。

-冷水で食器洗いや洗車はしない。血圧が過度に上昇することを防ぐ。

・入浴は、入浴前・入浴中・入浴後で血圧は大きく変動するため注意を要する。

急激な血圧変動を抑える
急激な血圧変動を抑える

画像出展:「その症状は天気のせいかもしれません」

5 気温差が危険!?くも膜下出血

●働き盛りは要注意な「くも膜下出血」

・脳は豆腐のように軟らかくて崩れやすい、約60%が脂質でできており、髪の毛よりも細い血管が無数に走行している。

・脳を覆っている3枚の膜(外側から硬膜、くも膜、軟膜)。くも膜と軟膜の間のくも膜下腔という隙間に出血するのがくも膜下出血である。

くも膜下出血の90%以上が、脳動脈瘤の破裂が原因とされている。頻度は10,000人に1人から3人であり、それほど多い病気ではない。ただし、発病者の半数近くの人が命をおとす恐ろしい病気である。

寒い日の水仕事が危ない!

冬空の下での洗車や冷水での洗いものなども注意を要する。これは冷たいという要素に加え、力を入れているということで急激に血圧が上がったことが脳動脈瘤の破裂につながったと考えられる。

・研究によると、4℃の冷水に手を1分間浸しているだけで、収縮期血圧が50㎜Hgも上昇することもある。つまり、普段120㎜Hgの人でも170㎜Hgまで上がってしまうということである。

寒い日の水仕事は危ない
寒い日の水仕事は危ない

画像出展:「その症状は天気のせいかもしれません」

くも膜下出血を予防しよう!

・40歳を過ぎた頃から脳動脈瘤の発生率は上昇し、脳ドック受診者全体の数%~6%程度に発見されると言われている。

6.心臓病も気象病です

心臓病ってどんな病気?

・本書では虚血性心疾患(心筋梗塞と狭心症)について見ていく。

・脳卒中と虚血性心疾患はいずれも動脈硬化が主な原因であるという共通点がある。また、高血圧症の合併が多いというのも共通点である。つまり、動脈硬化と高血圧は悪循環の関係にある。

・生活習慣病や高齢も共通点としてあげられる。

心筋梗塞と狭心症

・心筋梗塞

-冠動脈が詰まって心筋細胞が壊死してしまう病態。原因のほとんどは動脈硬化である。男性に多く、30代でも発症するが、50代以降に多発する。死亡率は5~30%程度と言われている。

冷汗を伴う突然の胸痛が特徴だが、違和感のみの場合もあるので注意を要する。その他、息苦しさや手足に力が入らない、めまいや気が遠くなって動けなくなるということもある。なお、これらの症状は15分以上続く。

・狭心症

-冠動脈が細くなって心筋組織への血流が不足し、心筋組織がダメージを受けることによって起こる。

-締めつけられるような胸痛を伴う一連の症候をまとめて狭心症という。

狭心症は冠動脈の一時的な血流不全によるものなので、通常は、5~15分以内に症状は治まる。

冬に起こりやすい心臓病

・心筋梗塞は寒い冬に多い。2000年の全国調査では6~9月が最も少なく、12~3月が最も多い。

人間が冷気に反応するのは恒温動物で、体内の酵素やホルモンを正常に機能させるためである。

-冷気は血管平滑筋を収縮させる。末梢の血流が悪くなり組織を障害すると痛み物質が放出されるとともに、心臓は血流を改善させるため血圧を上げる。

-冷気は皮膚に存在している冷覚受容器によりキャッチされ、中枢神経に伝えられてそれにより交感神経が活性化される。交感神経は末梢の血管を収縮させるので血圧は上がる。

-冷気によって刺激された冷覚受容器は大脳の感覚野へ伝わり、「寒い!」と認識する。さらに大脳の視床下部に伝わって交感神経を活性化する。これによって血圧は上昇する。

血管が軟らかければ血圧の上昇は少ないが、特に動脈硬化が進行した高齢者では注意しなければならない。

心臓病はこんな日に気をつけよう

・いくつかの研究で以下のような結果が出ている。

1日の気温差が9.4℃以上。

平均気温が15℃未満、または25℃以上。

平均気圧が1005hPa以下で、平均気温が10℃以下。

寒冷前線が通過するとき(風向きが北寄りに変わり、気温が急降下する)

心臓病はこんな日に気をつけよう!
心臓病はこんな日に気をつけよう!

画像出展:「その症状は天気のせいかもしれません」

第3部 あの身近な症状も!

まさまだある気象病

7 オゾンホールと白内障・皮膚がん

・白内障や皮膚がんの発症には、オゾン層が関係しているため気象病に含めている。

オゾンホールと白内障・皮膚がんの関係

白内障は加齢以外に、紫外線や糖尿病、アトピー、喫煙、過度の飲酒、酸化ストレスなどが白内障を加速、進行させる。

・皮膚がんが多いのは白人、国別ではオーストラリアやニュージーランドに多い。しかし日本でも年齢調整罹患率をみると、過去40年で2~5.5へと2倍以上に増加している。

白内障と皮膚がんの予防法

・白内障の予防に紫外線をブロックするメガネが有効だが、メガネのフレームの形も重要である。ただし、色が濃すぎるレンズの場合、瞳孔が大きくなるために、水晶体は多くの紫外線を吸収してしまうためである。

・喫煙、動脈硬化、生活習慣病の予防も重要である。

・皮膚がんの予防は肌が露出される部分に日焼け止めクリームをこまめに塗ることが効果的である。

・ビタミンCはメラニンの生成を抑制するのでガン予防になる。

白内障と皮膚がんの予防法
白内障と皮膚がんの予防法

画像出展:「その症状は天気のせいかもしれません」

日本白内障学会
日本白内障学会

左をクリック頂くと、「日本白内障学会」さまのホームページが開きます。

8 天気と深い関係の片頭痛

生活に支障をきたす片頭痛

・片頭痛の患者さんは日本全国に約800万人いると言われている。

赤ワイン、チーズ、チョコレート、ヨーグルト、アルコール、オリーブオイル、ハム、ソーセージなどの食材の摂りすぎや、翌日の昼頃まで寝るなどの過剰の睡眠など、食事・生活習慣が片頭痛と関係していることが分かってきている。

・女性の場合、母親の遺伝や生理との関連が知られている。

2001年頃から新薬(トリプタン製剤)が発売され、救世主となっている。

片頭痛が起こりやすい日をチェックしよう

片頭痛の主な原因は、ストレス、不眠、空腹、天気の変化、まぶしい日光、食物、生理、疲労、アルコール、寝すぎ、カフェインなどがあげられる。

・季節は春、秋、夏、冬の順に多いとされている。

9 腰痛・関節痛は低湿・低気圧で悪化!

腰痛・関節痛は体の炎症反応

・『私たちの体内では、炎症反応が無限に繰り返されています。なぜなら人間の体の中には、常に「異物」が存在するからです。「異物」とは、物質も含め、細菌やウィルスなど、人間固有の正常な細胞・組織以外のものを指します。つまり、本人を構成するもの以外のすべてのものです。異物に対し、人間は体内から排除しようと免疫機構が働きます。そのような反応のひとつが炎症反応なのです。

もちろん、小さな炎症反応にすぎなければ、体には何ら症状も起こらず、自覚しないまま終わってしまうでしょう。ただ、炎症が関節やその周囲に及んだときには「関節痛」を引き起こすことになります。

低温・低気圧の日に出やすい痛み

・気温が下がると体温を保つために、人間は体内で熱を産生する。すると、カロリーが消費されるため十分な栄養が蓄えられていないと、免疫機能は低下し体内の細菌やウィルスが増殖する。もし、関節や神経の周囲に潜んでいたウィルスなどが増殖すると、関節や神経に炎症反応が波及することになる。

腰痛・関節痛の対策

傷害直後は冷やすことが必要であるが、それ以降は保温により血流を高めることが重要である。

・自分自身の痛みと相談しながら少しずつ筋力増強やストレッチを行うことも重要である。

・気象対策は、痛みが起こったときの記録をつけると、気象の変化との関連性が分かるようになるため、保温対策などを取ることができるようになる。

11 気象が引き起こすアレルギー

寒暖差アレルギーにも要注意!

・寒暖差アレルギーとは寒暖差を原因として、鼻水、鼻づまりやくしゃみが起きてしまう症状であるが、医学的な病名は「血管運動性鼻炎」といって、正確にはアレルギーではない。

・原因は鼻粘膜にある血管の収縮・拡張を調節する自律神経の失調と考えられている。