O-リングテストの存在を知ったのは、2011年、専門学校に入って間もなくの頃だったと思います。その不思議なテストに関心をもち専門的な本を衝動買いしてしまいました。
ただし、ざっと目を通す程度で読むまでにはいたらず本棚に並んでいました。本気で読んでみようと思ったきっかけは、O-リングテストのコツやテロメアのことが書かれた「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」という雑誌を購入したためです。
O-リングテストとは、片方の手で触れる・手に持つ・指さすなどの行為によって、生み出された刺激が脳に伝わり、それが有害なものであれば、筋肉の抵抗が弱まるという原理です。つまり、もう片方の手の指(母指と示指)でつくったリングが、簡単な力で開いてしまうか否かによって有害か無害かの評価ができるということです。また、歴史や普及の実態は下記の通りです。
『O-リングテストは、1970年代に方法論が確立し、その後約30年以上の歳月をかけて、医師や学者を中心に世界各地で研究を積み重ね、普及してきました。93年にはアメリカで特許を取得。日本では87年に日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会を設立。医師・歯科医師・獣医師・看護師・鍼灸師・薬剤師を中心に、過去35年間に1万人以上の医療関係者が勉強し、約60人のO-リングテスト認定医を擁するまでになっています。』(2008年)
別冊すてきな奥さん
出版:主婦と生活社
衝動買いした「図説 バイ・ディジタル O-リング テストの実習」は初版第1刷は昭和61年3月15日となっています。私の本は第3版で平成5年3月15日発行です。約25年前の書籍のため、現在、普及しているバイ・ディジタル O-リング テストと全く同じかどうか確認はできていません。
目次は次の通りですが、これは大項目、中項目のみとなっており、3段目の小項目は省略させて頂いています。
著者:大村恵昭
出版:医道の日本社
目次
第1章 テストの概要
1.バイ・ディジタル O-リング テストとは何か
2.O-リング テストの背景と研究の過程
3.神経学的機序へのアプローチ
第2章 鍼と循環
1.循環障害と身体各部の血圧
2.身体各部の血圧異常と症状
3.下肢の静脈圧の測定
4.鍼の循環系および血液化学におよぼす影響
第3章 テストを行う前に
1.チャートの記入法
2.用意するもの
3.刺激物と適応部位
4.注意事項
第4章 テストの実際
1.患者の体位、姿勢
2.検者の位置、抵抗を加える方向
3.頸椎、頸椎神経を代表する各指
4.指の力の判定
5.検査指の決め方
6.子供や指を使えない患者、動物をテストする方法
第5章 臓器代表点
1.新しい臓器代表点・代表域
2.古典的臓器代表点
第6章 診断法としてO-リング テスト
1.一般的検査法とO-リング テスト
2.O-リング テストによる診断法
第7章 薬物や飲食物の適合性テスト
1.電磁場について
2.薬物や飲食物の適合性テスト
第8章 治療法の実際
1.用手鍼療法
2.低周波療法
3.レーバービーム療法
4.治療の実際
5.鍼治療や電気治療の適応
6.鍼治療の限界
7.重要な例外
第9章 臨床の実際
1.症例
2.新簡易造影法
第10章 医療の中での展望
1.利点と応用
2.これからの展望
付録
・質疑と応答
・最新の学術論文から(英語)
まず考えたのは、第1章のテスト概要をしっかり理解しようというものでした。特に「神経学的機序へのアプローチ」のロジックが理解できれば、新しい武器(知識)を身につけることができると考えました。そこで、3つの中項目について、ポイントと思われる部分を列挙してみました。
1.バイ・ディジタル O-リング テストとは何か
・1970年代にニューヨーク市において開発された。
・アプライド・キネシオロジー(応用運動機能学)にヒントを得たものだが、研究段階で科学的裏づけを重ねてできた、全く新しいテスト法である。
・東洋医学の古典的臓器代表点に修正を加えた、新しい臓器代表点を診断に用いる。
2.O-リング テストの背景と研究の過程
・アプライド・キネシオロジーでよく使われる大きな筋肉より、疲れの少ない小さな筋肉の方が検査による疲れの影響が少なく、疲れても早く回復する筋肉、それは指の筋肉である。
・脳を最大限に代表している筋肉。指の筋肉は大脳皮質の感覚領と運動領を最大限に代表している。
・手の握力と脳循環の関係を6年間研究し、1978年に論文にまとめた。
3.神経学的機序へのアプローチ
・人体のあらゆる異常な部分は正常な部分に比べて、異なる電場及び電磁場を持っている。そこへ軽度の機械的圧力や光線、電場、磁場を用いて知覚神経を刺激すると脳の中央までその刺激が伝わる。
・軽微な機械的刺激を与えると、まず大きい直径の知覚神経が刺激され、脊髄を上昇して中枢神経へと伝わる。
・上行神経路のなかでも重要なのは、①後根にある内側縦束、②外側脊髄視床路、③脊髄小脳路などである。
・バイ・ディジタル O-リング テストで抵抗力が弱まるのは、コンピュータの中央演算機構にたとえることができる。
・刺激してる身体の場所が病的かどうかを中央演算機構で判断し、モニターでの表示の変わりに、指のO-リングの抵抗力で表示しているようなものである。
・コンピュータの中央演算機構に相当する人間の中枢神経の精密度は、いかなるコンピュータよりすぐれており、かつ小型であるといえる。そして、これには大脳、小脳、脳幹、網様体、前庭神経核、室頂核、赤核脊髄路、小脳前庭脊髄路など全てが関与している。そして、ここから直接、α運動ニューロンに、あるいはγ運動ニューロンを介して間接的にα運動ニューロンに伝わる。
これ以降、約1,000文字の解説が続くのですが、私の知識ではついていくことが困難になりました。ただし、文末に次のような記述がありました。
『さらに神経路は上記のようにいろいろな所が関与し、複雑に細かくなります。そのひとつひとつについて現在の生理学でもわからないところがたくさんあります。そのため、バイ・ディジタル O-リング テストの神経学的機序についても絶対的なことは断言できません。ただ、おそらくこのような神経路が関係しているだろうということだけは説明できます。』
以上のことから、少なくとも本書が発行された当時においては、詳細な神経学的機序までは解明できていなかったということだと思います。
だからといって、バイ・ディジタル O-リング テストを否定するものでは決してありません。生意気な言い方ですが、医学にはまだまだ解明されていないことがたくさんあると思います。
しかしながら、バイ・ディジタル O-リング テストを自分の施術の中の知識やスキルに加えることは難しいと判断しました。
ゴールのない中途半端なブログになってしまい申し訳ありません。
以降は、「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」に掲載されていた特に興味深いページや関連するサイトをご紹介させて頂きます。
『O-リングテストでは、細胞の核内のテロメア量を数値化することで、その人の健康状態、細胞レベルの若さ、生命力をチェックすることができます。』
『正常細胞のテロメア値を高める食品について実験していくうちに、驚くような発見がありました。誰もが知っている身近な果物である「リンゴ」と「バナナ」を一緒に食べることで、テロメア値がスーパーヘルスの基準である500ナノグラムにまで高まることが実証できたのです。』
NHKでは、「生命の不思議“テロメア” 健康寿命はのばせる!」という番組が制作され、2017年5月16日に放送されていました。
また、「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」には全国の認定医等の一覧が掲載されています。ここでは、さいたま市の認定医をご紹介させて頂きます。
場所は、さいたま市中央区になります。
こちらは、日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会さまのホームページです。