コロナワクチンの疑問

新型コロナウィルスが日本で発見されたのは、2020年1月15日でした。「大変なことになったなぁ、まさか、生きてる間にパンデミックに遭遇するとは。。」と思い、なんとなくデータの集計を始めました。それは2020年8月初旬のことでした。

ブログ“スペイン風邪と新型コロナ2”をアップしたのは、翌年2021年1月8日です。この時には、頑張ってこの年の年末までデータを集計しようと考えていたのですが、その年末には、第6波の兆しがあったため、つい、そのまま集計を続けてしまい現在にいたっています。さすがに今回の第7波が沈静化したら終わりにするつもりです。

「mRNAワクチンって平気なのかなー」という疑問はなくはなかったのですが、ワクチンは打つべきだと思っていましたので、安全性など特に気にしてはいませんでした。

そんな中、少し前に知り合いから教えてもらったコロナ情報に不安を感じました。

その記事は以下のものです。

緊急速報!mRNAで想定外の報告、逆にコロナへの免疫を抑制&一生の記憶になる可能性有り、特に子供は一旦接種中止して検討を!” 

 『7月10日にドイツの複数の大学研究室グループがmRNAワクチンに関して憂慮すべき論文を発表しました。それはmRNAに限り(アストラゼネカのDNAワクチンでは認めず)繰り返し接種することで新型コロナに対して逆に免疫抑制を起こしてしまうのでは無いか、というショッキングなものです。』

免疫抑制を起こすIgG4がmRNAに限り顕著に検出されブースターで増幅されたという報告です。全く想定外の重大な結果であり、緊急に検討が必要です。』

私にとって次は4回目の接種ということになりますが、現在普及しているワクチンのオミクロン株に対する効果の低さを考えると、打たない方が良いのかなとも思っています。

そこで、ワクチン接種に対してネガティブな情報に注目したいと考え、今回の本が8月24日と最近発行された本ということもあったため、この本で勉強させて頂くことにしました。

コロナワクチン失敗の本質
コロナワクチン失敗の本質

著者:宮沢孝幸、鳥集徹

出版:宝島社

発行:2022年8月

京都大学ウィルス・再生医科学研究所
京都大学ウィルス・再生医科学研究所

こちらは宮沢先生のサイトです。

もう一人の著者である、鳥集 徹先生は医療分野のジャーナリストです。

目次(大項目のみ)

はじめに

第一章 コロナワクチンの「正体」

第二章 コロナマネーの深い闇

第三章 マスコミの大罪

第四章 コロナ騒ぎはもうやめろ

おわりに

ブログは、第一章 コロナワクチンの「正体」の一部、特に気になったところを取り上げています。

重症化予防効果への疑義

血中にウィルスが少ないならば、血中の抗体量はあまり重要なことではない。

ワクチンを打っても排出されるウィルス量は不変

●2021年7月、CDC(米国疾病予防管理センター)が、デルタ株に感染した人は、ワクチン接種者も非接種者も、ほぼ同量のウィルスを排出していると発表した。

mRNAワクチン

mRNAはDNAから写し取られた遺伝情報に従い、たんぱく質を合成する。翻訳の役目を終えたmRNAは細胞にとって不要なためすぐに分解される。

・mRNAワクチンはmRNAの機能を利用して免疫反応を引き起こすことを目的としたワクチン。

・新型コロナウィルスワクチンは、スパイクたんぱくの遺伝子をコードしたmRNAを脂質の膜(LNP:脂質ナノ粒子)で包んだ構造となっている。これを注射すると体内の細胞がLNPを取り込み、その中のmRNAが細胞内のたんぱく製造工場であるリボソームに送り込まれる。そして、リボソーム内で設計図が読み取られて、スパイクたんぱくが生み出される。そのスパイクたんぱくに、マクロファージや樹状細胞が反応することで、液性免疫や細胞免疫が誘導される。

変異しやすいことは研究者にとって常識

細胞性免疫

細菌やウィルスに感染した細胞やがん細胞などの異常細胞を、抗体を介さずに直接攻撃する免疫反応のこと。樹状細胞が異物を見つける、それを取り込んで分解し、その一部を抗原として提示する。それを認識したヘルパーT細胞(T細胞=リンパ球の一種)がサイトカイン(免疫細胞から分泌される生理活性物質)を産生して、マクロファージや細胞傷害性T細胞を活性化させ、異常細胞を殺傷または自死(アポトーシス)に追い込む。

抗体ではなく細胞性免疫が「主役」?

自然免疫

体内に侵入した細菌・ウィルスや体内で発生した異常細胞をいち早く感知して、排除する免疫反応のこと。好中球、樹状細胞、マクロファージ、NK(ナチュラル・キラー)細胞などがこれに担っている。さまざまな病原体に対して幅広く対応する自然免疫に対し、「液性免疫(抗体の免疫)」や「細胞性免疫」など、病原体を記憶して再侵入したときに直ちに働く免疫反応を「獲得免疫」と呼ぶ。哺乳類など脊椎動物にしかない獲得免疫に比べ、あらゆる昆虫や動物がもっている自然免疫は原始的なものと考えられてきたが、近年ではウィルスや細菌の種類まで認識する高度な能力をもつと再認識されるようになった。

●新型コロナウィルスに対抗する働きは抗体より細胞性免疫ではないか。免疫はウィルスの種類によってレスポンス(反応)が違う。アデノウィルスは抗体の反応が早くすぐに抗体ができる(抗体価が高くなる)。

コロナウィルスの反応はむしろ遅い方である。自然免疫の他に、細胞性免疫と液性免疫(抗体の免疫)があるが、獲得免疫とされる2つの免疫は、均等ではなくどちらかに偏っている。これは「Th1/Th2バランス」といい、Th1が優位になると細胞性免疫が、Th2が優位になると液性免疫が働く。どちらを高めるかは最初に敵が入ってきたときに樹状細胞やサイトカインが決めるが、反応の遅いコロナウィルスは、細胞性免疫、Th1が優位になっていると考えられる。

なぜ「不活化」ではなく「mRNA」だったのか

液性免疫(抗体の免疫)

リンパ球の一種であるB細胞が賛成する抗体によって引き起こされる免疫反応。抗体にはウィルスや毒素に結合することで感染力や毒性を失わせる中和作用のほか、病原体に結合してマクロファージや樹状細胞の働きを助ける。補体(抗体や免疫細胞の働きを補完する物質)を活性化して細胞傷害を引き起こすなどの役割がある。

●ネコの伝染性腹膜炎ウィルスはワクチンにより抗体を誘導すると逆効果になる。これはADE(抗体依存性感染増強)が起こるためである。

ADE(抗体依存性感染増強)

ウィルス感染やワクチンによって体内にできた抗体が、感染や症状をむしろ促進してしまう現象。同じコロナウィルスの仲間によって引き起こされたSARS(重症急性呼吸症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)のワクチンは、このADEの発生がネックとなって開発が断念された。また、熱帯地方で流行するデング熱のワクチンも、接種した子どものほうが重症化率が高くなるおそれがわかり、これを導入したフィリピン政府が2017年に接種を中止した。

ADEは中和作用をもたない抗体が、むしろ感染を手助けする方向に動くことで起こると考えられている。

不活化ワクチン

細菌やウィルスから毒性を取り除き、免疫反応を誘導できる成分を取り出してつくられたワクチン。増殖する能力がないので、長期にわたって免疫反応を維持する目的で、複数回投与されることが多い。破傷風、インフルエンザなどで不活化ワクチンが使用されている。

抗体をつくらせるだけなら不活化ワクチンでよい。コストはかかるが高度な技術は不要である。欧米の製薬会社がmRNAワクチンを選択したのはコロナウィルスの特性を考えたからであろう。コスト面ではmRNAワクチンは人工合成で大量生産が可能なので低コストで生産できる。

不活化ワクチンは抗体を誘導する傾向が強いので、ADEが起こって逆効果になるおそれがある。

●mRNAワクチンは細胞性免疫も誘導するためmRNAワクチンが選択されたと思われる。

宮沢:『実は、私たちが動物用のワクチンを開発するときには、抗体が効いているのか、それとも細胞性免疫が効いているのかを、受身免疫という方法で確認するんです。ワクチンを打っていない動物に抗体だけを投与したり、あるいは免疫細胞を投与したりして調べることができます。とくにマウスでは遺伝的条件を備えられるので実験しやすいです。しかし、ヒトでは細胞性免疫が効いているかどうかを調べるのは、コストもかかります。だから、ワクチンの効果を示すのに「抗体が上がっている」という話をするのだと思います。しかし、抗体があまり意味がないとしたら、この抗体で評価すること自体おかしいということになります。』

「抗体」の罠

中和抗体

ウィルスや細菌の病原性を失わせる作用のある抗体のこと。新型コロナウィルスの場合、ウィルスのスパイクたんぱくに中和抗体が結合すると、ACE2受容体に接着できなくなり、細胞への感染ができなくなる。ただし、ワクチン接種によって中和抗体ばかりができるわけではなく、かえって感染や重症化を促進するADE抗体も同時にできるおそれがあると指摘されている。

●ADEはウィルスを中和できない抗体が悪さを及ぼすことで起こる。ネコのコロナウィルスに対するワクチンする時もADEをいかに回避するかということが大きな問題であり、いまだに安全で有効なコロナワクチンができない。

●ワクチン接種による重症化の防御は抗体というより、細胞性免疫や自然免疫の可能性も考えられる。

宮沢:『私は細胞性免疫の誘導だけを考えるなら、2回のワクチンで十分ではないですかと言ってきました。細胞性免疫がウィルスに感染すると、感染細胞を認識してやっつける細胞傷害性T細胞ができます。一度感染すれば、十分な数のウィルス特異的細胞傷害性T細胞ができなます。ウィルスがいなくなると、特異的細胞傷害性T細胞の数は減り、分裂をやめて少し小さくなってリンパ節などに潜みます。これをメモリーT細胞と呼びます。そして、次に感染したときにはすぐに爆発的に増殖して、感染細胞をやっつける細胞に変わります。いったん減っても、感染すればすぐに戻るので対抗できるわけです。なので、よほどのことがない限り2回のワクチン接種で十分なはずです。

抗体は減少していくものなので、細胞性免疫をきちんと誘導できていれば、抗体が減ってもあまり気にする必要はない。

宮沢:『さらに抗体を上げるとADEも起こりかねないので、私たちはすごく怖かった。ネコの伝染性腹膜炎ウィルスは、抗体と結びつくとマクロファージに感染しやすくなるんです。ところが不思議なことに、新型コロナウィルスはマクロファージに感染してもあまり増殖できないようなのです。同じコロナウィルスで系統も近いSARSコロナウィルスやMERSコロナウィルスはマクロファージに感染してADEが起こったのに。そのせいか、新型コロナウィルスでは今のところADEがそんなに問題になっていない。

もし一部の人で新型コロナウィルスが変異して、ワクチンによって産生された抗体によってマクロファージに感染し、ADEを起こすタイプに変われば、その人にとっては逆効果になってしまう。ひとたびそのような変化が起こったらとんでもないことになります。だから抗体を上げるのは博打だから、やめたほうがいいと言ってきた。

重症化予防効果はあるのか、ないのか

宮沢:『重症化予防になるかどうかは一概には言えないと思います。ワクチンを打って細胞性免疫の活動を上げれば感染細胞を殺すことができるので、広がらなくすることができるから重症化予防になるでしょう。しかしその一方で、前に言ったように抗体が悪さをする可能性もあるので、差し引きが分からないんです。私がずっと言ってきたのは、たしかに感染予防効果、重症化予防効果は論理的に考えてあるでしょう。しかし、その半面、逆も真なりだよと。どっちが多いのか。それがわからないのです。

(-抗体をあげるといっても、中和抗体ばかりができるわけではなく、ADE(感染増強)抗体もできる可能性がある?-)

そうです。ADE抗体が多ければ免疫細胞へ感染しやすくなるし、増悪させてしまう。一方、細胞性免疫ならいいと私も思いますが、考えようによっては細胞性免疫だって悪く働く可能性がある。なぜかというと、たとえばウィルスが肺に到達して、そこで感染細胞が一気に増えたとしたら、細胞性免疫が肺の細胞を一気に攻撃する。そうすると炎症が広がって、肺が広範囲に傷害を受けてしまう。そういう可能性もあるんです。ですから、細胞性免疫だって絶対善ではないんです。』

mRNAワクチンでなぜ人体に害が起こり得るのか

●スパイクたんぱくを作り出している自分の細胞を、ウィルスに感染した細胞と勘違いして、細胞性免疫を攻撃することを危惧している。

コロナ後遺症とワクチン後遺症の症状が似ている理由

●厚労省は2021年12月、心筋炎を「重大な副反応」と位置付けた。

●スパイクたんぱくが心臓に付着したら、免疫細胞や抗体と補体(抗体や免疫細胞の働きを補完する物質)から攻撃を受けるだろう。それだけでなくLNP(脂質ナノ粒子)が心臓の細胞に取り込まれ、スパイクたんぱくが作られれば、細胞性免疫の攻撃対象になるだろう。

コロナウィルスによるスパイクたんぱくとワクチン接種によって細胞が作り出すスパイクたんぱくに大きな違いがあるとは考えにくい。もし、コロナの後遺症がスパイクたんぱくによるものだったとしたら、ワクチン接種で同様なことが起こっても不思議はない。

mRNA由来のスパイクたんぱくが残存して4カ月以上体内を循環しているという論文もある。

Bansal. S. et al., (2021). Cutting edge: Circulating exosomes with COVID spike protein are induced by BNT162b2 (Pfizer-BioNTech) vaccination prior to development of antibodies: a novel mechanism for immune activation by mRNA vaccines. J. Immunol. 207: 2405-2410. doi: 10.4049/jimmunol.2100637

通常はスパイクたんぱくといえども分解されると思うので、体内のどこかでつくり続けているという可能性が高いと思う。

mRNAワクチンは体内でも短時間で分解されるのか?

●シュードウリジン化

・シュードは「偽の」という意味。mRNAは4つの核酸化合物によって構成されている。mRNAワクチンでは、その核酸化合物の一つであるウリジンが、修飾核酸に置き換えられている。それによって、通常は体内に入れるとするに免疫によって破壊されるはずのmRNAが免疫を回避できるようになり、十分なスパイクたんぱくを作れるようになった。

●試験管内の実験においてmRNAが数時間で分解されても、ヒトの体内でも同様なスピードで分解されるかどうかは簡単にはわからない。

mRNAワクチンは一部をシュードウリジン化している。これによりmRNAは数時間、分解されることなくスパイクたんぱくを作れるようになっている。しかし、数時間で分解できないとなると、それは問題である。

●ワクチンを接種した人がコロナに感染して、それによってずっとコロナのスパイクたんぱくが出ている可能性もある。

接種者は非接種者に比べて1.4倍「帯状疱疹」になりやすい

●イスラエルでは医療保険システムのデータを使って、ワクチンの接種者と非接種者、約884,000人を比較した研究によると、接種者は非接種者に比べて1.4倍帯状疱疹になりやすいというデータが出ている。一時的ではなくかなりの免疫抑制が起きている可能性がある。

BNT162b2ワクチンの有害事象を調べたイスラエルの大規模研究が注目” 

 ワクチン群の候補者173万6832人の中から、非接種者と年齢、性別、人種、居住地、社会人口動態条件、併存疾患などの条件がマッチするペアを88万4828組選び出した。年齢の中央値は38歳で、48%が女性だった。非接種者と比較したワクチン群の有害事象のリスク比は、心筋炎3.24(95%信頼区間1.55-12.44)リンパ節腫脹2.43(2.05-2.78)虫垂炎1.40(1.02-2.01)帯状疱疹1.43(1.20-1.73)などだった。』

免疫システムを混乱させている可能性

宮沢:『mRNAワクチンの接種後に免疫システムの混乱を起こしていないかどうか確認したんだろうかと思って論文などを探すのですが、それを網羅的に調べた研究が見つからないんです。ただし、ワクチンを打った人の免疫細胞の反応が鈍っているという論文はいくつか出ている。それを見ると、免疫システムがおかしくなっても不思議ではありません。

なぜなら、私たちの体の細胞はたんぱく質をつくっています。その設計図は、人間を含む真核生物の場合、細胞の核に収容されているDNAの中にとびとびに書き込まれています。それをくっつけて一つの設計図にして、mRNAに転写してリボソームに送り、そこでたんぱく質をつくります。

そして、普通は必要な量だけつくったら、そのたんぱく質をつくるのをやめるんです。なぜかというと、たんぱく質をつくりすぎると他の細胞に悪影響を及ぼしてしまうから。どんなに毒性が低いたんぱく質でも一つのたんぱく質を大量につくると、細胞が死んでしまうんです。だから、適正な量で止めなきゃいけない。

では、どうやって止めるかというとmRNAをすぐ壊すんです。それでたんぱく質が足りなければ、もう一回、mRNAが出てくる。そのmRNAの寿命も、実はすべて同じではありません。早く壊れるものもあれば、長く残るものもある。それもどこがどう違うのか、今、盛んに研究されていますが完全にはわかっていないんです。

(-mRNAが壊れる時間も、意図的に制御されているんでしょうか-)

詳細はよくわかりませんが、いずれにせよmRNAは基本的には早く壊すんです。ところが今回のワクチンのmRNAは、細胞内のセンサーは認識できず、自然に壊れる時間に比べると残存する時間が圧倒的に長いわけです。また、通常のmRNAの分解機構と異なる方法で分解されます。そんな状態のなかで、体内にあってはならない(あるいは不要の)たんぱく質が大量につくられてしまったらどうなるか。たんぱく合成を早く止めたいんだけど、細胞には止め方がわからない。普通ならDNAから転写されてmRNAを見つけることすらできない。だとしたら、細胞はどうするか。私が細胞だったら、「センサーが足りないんじゃないか」と思うでしょう。だから、センサーの分子を増やそうとする。そうなると思いませんか?

(-思うかもしれません-)

私のセンサーが消えてしまったのではないか、あるいは私のセンサーが壊れてしまったのではないかと勘違いして、混乱するのではないかと思うんです。その混乱が、今、起こっているのではないかと私は思うんです。

(-その可能性はありますね-)

この混乱が一過性だったらいいのですが、比較的長く続く可能性だってある。訓練免疫という言葉がありますよね。免疫システムは経験したことのある外敵のことを覚えていて、2回目、3回目になるほどレスポンスが強くなる。獲得免疫と違って、自然免疫にはそのような記憶はないといわれてきました。しかし、最近の研究では自然免疫にも記憶があるようだと言われ始めています。

自然免疫も、何度も同じ外敵を浴びていたらレスポンスが早くなる。おそらくセンサーが反応しやすくなるのだと思います。そのセンサーを混乱させたら、レスポンスはどうなってしまうのか。たとえばピアノを弾く練習をしてピアノがうまくなったとします。しかし、その後におもちゃのピアノを渡されたら。

(-本物と同じようには弾けないでしょうね-)

そうです。それでおもちゃのピアノばかり弾いていたら、今度は本物のピアノが弾けなくなる。つまり、シュードウリジン化して修飾したmRNAによって免疫が混乱すると、本物のウィルスにうまく反応できなくなることもあり得ると思うのです。

そのような反応を制御しているのが何かというと、今よく言われてるのがエピジェネティックなのだと思います。通常、親の特徴はDNAに書かれた遺伝子を通じて伝わることがある。これがエピジェネティックです。DNAの遺伝子の一部やDNAを取り巻くたんぱく質の化学的性質が変わることによって、どの遺伝子が発言して働くかが変わってくる。最近の研究ではそれが世代を超えて遺伝することもわかってきています。ある世代で起こった遺伝子発現のパターンの変化が次世代に伝わってしまう。これは驚くべきことです。』

感想

パソコンのOS(オペレーティングシステム)は、多くの開発エンジニアが十分な期間をとって、品質安定のためテストを行うものですが、それでも製品が出荷され、何万、何十万、何百万人とユーザが増え、期間も1カ月、半年、1年と経過するなかで、いわゆるバグが見つかり、改善ということを繰り返し、OSとしての完成度は高まります。

今回のコロナワクチンはインフルエンザで採用されている従来の不活化ワクチンではなく、mRNAワクチンなど、新しいメカニズムをもったワクチンになります。その意味では未知の部分が少なくないことは間違いありません。

抗体の数が大きく取り上げられている状況ですが、細胞性免疫や自然免疫の重要性も非常に高いようです。

また、抗体も中和抗体は力強い味方ですが、抗体全体を眺めてみると、味方ばかりではなく、リスクも存在しています。IgG4については特に触れられていませんでしたが、免疫力が落ちるという論文は複数出てきているとのことです。

以上のことから、オミクロン株への防衛機能が乏しい現在のワクチンによる4回目のブースター接種は見送った方が無難かなという気持ちが強くなりました。