免疫学者の告発1

荒川 央先生の著書『コロナワクチンが危険な理由』ですが、続編の『コロナワクチンが危険な理由2 免疫学者の告発』が既に出版されていました。「今度はどんな内容なんだろう?」と思い、さっそく購入しました。

著者:荒川 央

初版発行:2023年1月25日

出版:花伝社

内容は非常に高度で、私の理解は一部であり断片的です。そのため、ブログはあくまで私自身の感覚を頼りに「重要だな、書き残しておきたいな」と思ったものを取り上げています。

目次

はじめに 人はコロナ後の世界の夢を見るか?

1章 コロナワクチンはそもそもワクチンとして機能しているのか?

●ワクチンと有害事象

●数字で見るコロナワクチンの薬害

●世界的な超過死亡の増加

●ワクチン未接種者に汚名を着せることは正当化されない

●SARS-CoV-2自然感染から回復した医療従事者は、ワクチン接種の義務化の対象から除外されるべきである

●コロナワクチンの有効性は接種8ヶ月後にはマイナスに転じる

●小児用のファイザーコロナワクチンの感染および重症化予防効果は低い

●コロナワクチン統計の問題点とインフォームド・コンセント

2章 コロナワクチンの免疫学

●コロナワクチンによる免疫異常

●獲得免疫と自然免疫

●ワクチンと自己免疫疾患

●T細胞の抗原認識:自己非自己の識別と拒絶反応

●ヘルペスウイルスと自己免疫疾患

●コロナウィルスと免疫抑制

3章 コロナワクチンと自己免疫疾患

●コロナワクチンによる血栓性血小板減少症と播種性血管内凝固症候群

●コロナワクチンと眼の障害

●コロナワクチンと肝炎(1)

●コロナワクチンと肝炎(2) T細胞依存性自己攻撃による新しいタイプの肝炎か

●コロナワクチン接種後の皮膚血管炎について

4章 様々なコロナワクチン後遺症

●コロナウィルスワクチンによってロングコビッドのような症状が出ることがある

●コロナワクチンと急性肺塞栓症

●コロナワクチンと男性不妊

●コロナワクチン接種後の心筋炎および心膜炎および性別による危険度

5章 コロナワクチンとプリオン病

●コロナワクチンによるプリオン病と神経変性の可能性について

●スパイクタンパクとプリオンモチーフ

●プリオンとパーキンソン病

●コロナワクチンとクロイツフェルト・ヤコブ病

●コロナワクチンによるスパイクタンパクは心臓と脳で検出された

6章 コロナウィルスと逆転写

●コロナウィルスと逆転写

●ヒト逆転写酵素はコロナウィルスのゲノム組込みを媒介できる

●コロナワクチンは逆転写酵素を活性化するか?

●RNAコロナワクチンは細胞内で逆転写される

7章 新型コロナウィルスは人工ウィルスか?

●奇妙なオミクロンはどこから来たのか?

●フーリン切断部位の謎

●オミクロンは進化の法則に従っていない

●他のコロナ変異株も進化の法則に従っていない

●変異株を含めて新型コロナウィルスは人工ウィルスではないか?

●人口ウィルス由来のコロナワクチン

8章 コロナワクチンの副反応は他者に伝播するか

●コロナワクチンシェディング

●ファイザープロトコルへの疑惑

●シェディングの原因物質は何か?

●シェディングの症状と対策

●コロナワクチンは母乳を介して乳児に移行する

おわりに

●病気とホメオスタシス(生体恒常性)

●思考のススメ:考えるということ

●巨人の肩の上で

●アインシュタインの言葉から

あとがき

1章 コロナワクチンはそもそもワクチンとして機能しているのか?

本章には大変興味深いがグラフが紹介されているのですが、その真偽を自分なりに確かめたいと思い、過去のニュースや米国のワクチン接種状況などを調べてみました。

また、不妊鍼灸を始めたという経緯もあり、特に注目したグラフはワクチン有事障害報告システム(VAERS)の中にあった流産(Miscarriages)と死産(Stillbirths)に関するものです。 

『VAERSは米国疾病対策予防センター(CDC)と食品医薬品局(FDA)が共同運営する、ワクチンの安全性に関する米国のプログラムです。』

画像出展:「OpenVAERS

左のグラフはページ中段左側にあります。

タイトルは“Reports of Miscarriage/Stillbirth by Year"です。

コロナの流行は2020年1月から。ワクチン接種はおおむね2021年1月からです。高騰した2021-2022年ワクチン接種時期と重なります。

まず、このVAERSのグラフを否定するようなニュースや記事などがないか調べてみたところ、3件の記事を見つけましたが、重要なことはこれらの記事はいずれも、2021年(特に1と2は2020年12月14日~2021年2月28日の調査分析)のものであるという点でした。

そして、その元になっているのは、以下の“米CDCがCOVID-19 mRNAワクチンの妊婦安全性データを示す”だと思われます。

1.米CDCがCOVID-19 mRNAワクチンの妊婦安全性データを示す” 2021年6月

The New England Journal of Medicine june 2021

背景

COVID-19メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの妊婦安全性は重要な問題である。Centers for Disease Control and PreventionのShimabukuroらは、同国VAERSシステム登録者35,691名の2020年12月14日~2021年2月28日データを解析した。

結論

妊娠女性は非妊娠女性より注射部位疼痛報告が多く、頭痛・筋肉痛・悪寒・発熱の報告は少なかった。接種妊娠者3,958名中827名が妊娠終了し、妊娠喪失は13.9%、生児出産は86.1%であった。新生児の有害転帰は、早産9.4%、在胎不当過小3.2%等で、新生児死亡は報告はなかった。これらのデータは、COVID-19パンデミック前のデータと同等であった。VAERS報告妊娠関連有害事象は221件 で、最多は自然流産46件であった。

評価

著者らの結論は、「更なる長期追跡が必要だが、今のところ問題はない」というものである。mRNAは妊婦に対する免疫原性も報告されており("Immunogenicity of COVID-19 mRNA Vaccines in Pregnant and Lactating Women"

)、懸念データは今のところ存在しない。

この分析は2020年12月14日~2021年2月28日に行われたもの、ワクチン接種の初期段階です。

A.厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチンについて「接種を受けた方に流産は増えていません」としていて、SNSなどでデマを含む誤った情報が広がっていることに注意を促しています。

妊婦に対するワクチン接種の影響については、アメリカのCDC=疾病対策センターのグループが、2020年12月から2021年2月までにファイザーかモデルナのワクチン接種を受けた16歳から54歳までの妊婦3万5691人で影響を調べた初期段階の研究結果を論文に発表しています。

それによりますと、流産や死産になった割合や生まれた赤ちゃんが早産や低体重だった割合は、ワクチン接種を受けた妊婦と新型コロナウイルスが感染拡大する以前の出産で報告されていた割合と差がありませんでした。

またワクチンを接種した妊婦で生まれたばかりの赤ちゃんの死亡は報告されていないとしています。

一方で、妊娠している女性が新型コロナウイルスに感染すると、同世代の女性よりも重症化する割合が高いことが報告されていて、日本産科婦人科学会などは2021年6月、ワクチン接種によって母親や赤ちゃんに何らかの重篤な合併症が発生したとする報告はなく、希望する妊婦はワクチンを接種することができるとしたうえで、「ワクチン接種するメリットが、デメリットを上回ると考えられている」などとする声明を出しています。(2021年7月29日時点)

「ワクチンが卵巣内に蓄積されるという研究がある」 ―― 間違い

「ワクチンが流産につながるというデータがある」 ―― 間違い

「ワクチンが胎盤を攻撃する」 ―― 証拠なし

もっと新しい記事はないのか? 検索を続けると、2023年1月2日付けの記事を見つけました。

『VAERSの有害事象登録は、ワクチン接種との因果関係の有無にかかわらず誰でも行うことができる。流産・死産報告の登録数が急増したのは事実だが、これはワクチンを接種した人の全体数が増えていることなどが要因と考えられ、接種が原因で流産・死産が起きたことを証明するものではない。』

要点

1)VAERSの有害事象は誰でも登録できるので信頼性は低い。

2)流産・死産の報告数が急増したのは事実である。

3)ワクチン接種が増えているのは事実である。

4)上記1)2)3)より、死産・流産の原因がワクチン接種にあるとは断言できない。よって評価は“△”である。

一方、2020年12月14日~2021年2月28日という米国CDCによる調査期間が、米国のワクチン接種状況の中でどのような時期になるのか調べてみました。 

画像出展:「特設サイト 新型コロナウィルス

米国緑線です。2021年1月、2月はワクチン接種の極めて初期の段階であることが確認できます。また、初期段階ということは1回目の接種であり、特に問題となっている3回目以降のブースター接種との関連については不明です。

画像出展:「特設サイト 新型コロナウィルス

こちらは米国の感染者数ですが、これを見ると2020年12月14日~2021年2月28日は最初のピークが下がり始めた時期にあたります。

 

以上のことから、コロナウィルス、コロナワクチンと流産・死産の関係は、複数回の接種が実施された今こそ、調査されるべきと思います。しかしながら、それが実施されていない、もしくは実施されているが公表されていないという現実はとても不安を感じます。 

画像出展:「特設サイト 新型コロナウィルス

日本(赤線)では4回、5回とブースター接種が行われていますが、世界的には早い国では2022年1月、遅い国でも概ね2022年夏には接種回数は横ばいになってきています。このグラフの中では、日本だけが接種を続けているのが分かります。 

日本での感染者が50,000人を超えたのは2022年1月後半、その後、50,000人を切る時期もありましたが、2022年7月、12月には200,000人を超える日もあり、2023年1月中旬まで100,000人を超える日が続いていました。

画像出展:「Coronavirus (COVID-19) Vaccinations

 

上記のグラフは オックスフォード大学の“Our World in Date”のデータです。世界日本イスラエルを比較しています。イスラエルの人口は日本の約7.42%です。世界の数が多いので、イスラエルはほとんど直線に見えます。

イスラエルに注目した理由は2つです。1つはイスラエルは世界に先駆けてワクチン接種を強力に推し進めていた国だったという点です。そしてもう一つは、2021年8月24日付けの約2年前の記事ですが、『接種率78%「イスラエル」で死亡者増加のなぜ』という記事が気になっていたからです。

グラフを見て気になるのは、世界のワクチン接種は2つの山を越え急激に減っているのに対し、日本は最初の山ほどではないですが、4つの山があり少なくとも急激には減っていないということです。その一方で、感染者数は2022年2月以降世界のTop10に入り、2022年7月後半から2023年2月までTop3に入っていました(ただし、感染者数を発表しない国が増えてきているので単純な比較はできません)。

ワクチン入手状況もあるので、一概に比較するのは適切ではありませんが、世界と比較して日本での接種が最も少なかったと思われるのは、2021年12月23日で、世界39,900,000件に対し、日本は100,147件(約0.25%)でした。

一方、最も多かったと思われるのは、約1年後の2022年12月12日で、世界4,180,000件に対し、日本は820,259件(約19.6%)でした。その差は78.4倍です。

また、以下はコロナワクチンとは無関係の死亡者数(All Non COVID-Vaccine Deaths)を加えたグラフですが、水色の棒グラフは2021年も2022年も安定しています。

これを見ても、コロナワクチンとは関係ない、問題ないと考える方が明らかに不自然です。追跡調査を行いワクチン接種が本当に問題ないのか検証されるべきです。[グラフ:mortality

2章 コロナワクチンの免疫学

コロナワクチンによる免疫異常

・コロナワクチンは今までのワクチンとは異なる新しい遺伝子ワクチンであり、遺伝子を体に注入して細胞内に導入し、細胞に抗原となる物質を作らせる。

・コロナワクチンはスパイクタンパクの遺伝子を使っており、まず細胞にスパイクタンパクを作らせ、免疫系はそれを利用してスパイクタンパクに対する抗体を産生する。この抗体はコロナウィルスに出会う前に、まずコロナワクチンを受け取った自分の細胞を攻撃する(抗体依存性自己攻撃)

画像出展:「コロナワクチンが危険な理由2」

 

コロナウィルスと免疫抑制

コロナワクチン接種者では制御性T細胞が増加しているという研究がある。制御性T細胞は免疫を抑制するT細胞である。もし、免疫系の暴走が起こっていてそれを鎮めるために特定の制御性T細胞だけが増えているとすれば、特に不自然であるとは言えない。

コロナワクチン接種者ではIgG4抗体が増加しているという研究がある。IgG4抗体は炎症反応を刺激する作用が弱い。もし、抗体依存性自己攻撃を緩和させるための反応に置き換えようとしてるならば、特に不自然であるとは言えない。

・『T細胞や抗体の最大の特徴は抗原特異性であり、そうしたT細胞やIgG4抗体の抗原特異性を解析することで、こうしたものが免疫抑制に働いているのか、あるいは免疫系の異常を元に戻そうとする働きなのかといった生理的な意味がわかってくるでしょう。』

免疫が健全に働いている場合の特徴は、「増えた後に減る」という現象がある。特にB細胞についてはその作用機序が知られている。つまり、強く活性化された免疫系には揺り戻しが起こるのである。コロナワクチンは接種後短期間で極度に抗体価を上昇させる。このようなコロナワクチンによる強い免疫刺激が免疫担当細胞を枯渇させる可能性がある。さらに、この状態が短期間で終わらないとなれば、そのまま免疫抑制状態が続くことになる。

・注意しなければならないことの一つに、ワクチンに免疫抑制を起こすものが含まれていなかということである。コロナワクチン接種後に帯状疱疹の発症が報告されているのは、免疫抑制が関係している可能性がある。

免疫とは生命力そのものである。腸内細菌や皮膚常在菌との共生関係も免疫のおかげである。免疫力の低下はこれらの重要な共生関係を乱す恐れがある。

・現場の臨床医からはコロナワクチン接種者の癌増加が指摘されている。毎日出現している癌細胞は免疫系によって排除されており免疫系が正常であれば特に心配はいらないが、ワクチン接種後には、リンパ球の減少が報告されており、異常な自己細胞を除去するNK細胞(リンパ球の一つ)が減少するならば癌の増加は十分に予測できることである。

・『免疫系を自由に制御できれば、感染症や癌、自己免疫疾患などの病気の根本治療にも活用できるでしょう。言い換えれば、免疫系を制御することは非常に難しく、免疫系を自由にコントロールすることは免疫学者の夢でもあるのです。そしてコロナワクチンは免疫系に強く干渉するものであり、ワクチンの副反応で一度破綻した免疫系を制御することは簡単ではないでしょう。』

アンケート期間:2021年8月31日~9月30日

【アンケート】(pdf7枚)