免疫学者の警告1

コロナ後遺症だけでなく、ワクチン後遺症というものが問題になっていることを耳にしました。調べてみると週刊新潮など多くの週刊誌などが報じていることも分かりました。

下記は天王寺こいでクリニック 小出誠司先生ブログですが、その数は想像以上でした。

一方、「抗原原罪」という耳慣れない言葉が気になり、検索したところ今回の荒川 央先生の『コロナワクチンが危険な理由 免疫学者の警告』という著書を見つけました。

荒川 央先生は分子生物学者であり、また免疫学者です。コロナワクチンはmRNA(メッセンジャーRNA)を利用した全く新しいメカニズムのワクチンであることが、不安の大きな要因の一つとなっていますので、荒川先生の見解は非常に重要ではないかと思い拝読させて頂きました。

なお、ブログは目次より前に、「あとがき」の冒頭と最後の部分をご紹介しています。これは、ここに荒川先生の思い―『自分の命を守りたい人、大切な誰かを守りたい人に、微力ながらも力を貸すことができないかと考えたためです』―が凝縮されていると感じたためです。

著者:荒川 央

初版発行:2022年3月

出版:花伝社

『私[荒川先生]がコロナワクチンに関するブログを立ち上げたのは2021年6月8日。目的は1つ。コロナワクチンの危険性を日本の方々に伝えるためです。内容は生命科学の視点から客観的な事実に焦点を絞るように努めました。

私が主に伝えたかったコロナワクチンの危険性の多くは遺伝子ワクチンの作用機序とスパイクタンパクの持つ毒性から予測されるものです。血栓による血管障害とそれに伴う複数の臓器の障害、自己免疫疾患、癌などです。ブログ内では紹介していますが、今回の書籍化にあたってページの都合で触れられなかったのがプリオンによる神経変性病、シェディング[伝搬]などです。心筋炎、脳梗塞、自己免疫疾患、癌、神経変性病などは加齢によってもリスクが高まる疾患です。こうした疾患がコロナワクチンの作用機序から予測され、実際に後遺症として報告されています。私はコロナワクチンによる隠れた副作用は文字通りの「老化」ではないかと思っています。老化によってより深刻な被害を受けるのは高齢者です。高齢者で老化が加速すればそれはすなわち死にも直結します。けれどもコロナワクチン接種後に高齢者が亡くなっても、因果関係は不明で老衰や寿命として処理される場合がほとんどです。例えば10代の人の内臓年齢が20代になり、30代の人の内臓年齢が40代になっても問題は直ちに目には見えず、若い方は多少老化が進行しても元々の若さや生命力のために自分でも気が付かない場合が多いでしょう。しかし、将来的にどれだけの健康被害を生み、健康寿命をどれほど縮めることになるのかは現時点では分かりません。

ブログの執筆は、私にとっては一人で静かに始めた戦争でした。記事を書き続けるうちにたくさんの人と繋がりが生まれ、皆それぞれの立場で戦っているのだと気付きました。コロナ騒動は情報戦でもあります。そして、これは不思議な戦争です。老若男女関係なく、気付いた人が立ち上がり、情報を共有し、手の届く範囲で他者を助けようとしています。日本でも、そして海外でもこの危機に気付いた人が大切な人達を守るために危機を伝えてきました。私のブログもその局地戦の記録でもあります。そのためにも書籍化にあたり日付を残すこととしました。どの時点でどれだけの危険性が判明し、警鐘されていたか、その時点でマスメディアや医療関係者、公的機関、政府の行動はどうだったか。コロナワクチン薬害に対する訴訟もこれから相次ぐと思いますので、そうした情報も後に大事な情報になってくるかと考えます。』

目次

はじめに―分子生物学者、免疫学者として、コロナワクチンについて考えること

本書の要点―コロナワクチンが危険な理由

1章 もう一度、ワクチンの「常識」について考えてみる

●コロナワクチン接種についてのいくつかの誤解

●嘘と統計:数学のトリック

●ワクチン有効率95%は本当か?

●コロナウィルスが存在している根拠を政府や研究機関はもっていない―ウィルスの単離からこの問題を考える

2章 もう一度、感染症対策について考えてみる

●「パンデミック」の謎

●PCR検査について

●無症状のPCR陽性者からの感染は0だった

●コロナウィルスは昔から居た

●スペイン風邪とファウチ博士の論文

3章 コロナワクチン=「遺伝子ワクチン」の正体とは何なのか?

●コロナワクチンはコロナウィルスよりも悪い?

●前例のないワクチン

●遺伝子ワクチンというもの

●遺伝子ワクチンによる自己免疫「抗体依存性自己攻撃

●セントラルドグマとmRNA

●mRNAと遺伝暗号(コドン)

●mRNAワクチンはすぐに分解されるのか?

●なぜワクチンに使われる遺伝子の毒性をなくさなかったのか?

●ブレーキのないRNAワクチン

4章 スパイクタンパクの危険性

●どうしてコロナワクチンで血栓が出来るのか

●スパイクタンパクの毒性―スパイクタンパクはACE2の抑制を介して血管内皮機能を損なう

●スパイクタンパクの全身の血管への毒性

●スパイクタンパクは血流を循環するか

●ワクチン接種者のスパイクタンパクはエクソソーム上で4ヶ月以上血中を循環する

●コロナワクチンと不妊

5章 コロナワクチンは免疫不全の原因となる

●ワクチンと抗体依存性感染増強(ADE)

●猫とネズミ

●初の病理解剖から分かったこと

●なぜワクチン接種が自己免疫疾患に繋がり得るのか

●コロナワクチンと帯状疱疹

●スパイクタンパクはDNA修復、V(D)J組換えを阻害する

●コロナワクチンと癌

おわりに

●オミクロン変異考察

●コロナワクチンをめぐるイタリアの状況について

●コロナワクチンと治療法―生データが必要だ、今すぐ

あとがき

はじめに―分子生物学者、免疫学者として、コロナワクチンについて考えること

・荒川先生のご専門は、分子生物学(遺伝子の生物学)と免疫学である。

・バイオテクノロジー、ゲノム編集、ウィルス学、細胞生物学などは専門の範囲に入る。

・『端的に言って、私はコロナワクチンは危険なものだと考えています。仕事の関係で接種しないといけないような状況の方もおられるかもしれません。ご家族やご本人で進んで接種した方もおられるかもしれません。でも今後は出来れば接種しない方が良いし、接種するにしても回数が少ない方が良いと思うのです。』

・「遺伝子治療の治験」だとすれば、リスクより利益が上回るので理解できるが、健康な多くの人に試すのは適切ではない。

・コロナワクチンの危険性を伝えるためのブログを荒川先生が立ち上げたのは2021年6月8日。

・『ブログでの発信を開始した頃と、ワクチン接種が相当進んだ現在とは状況は変わってきています。ワクチン接種の副作用や死者の実態が次第に明らかになってきているのに加えて、ブースター接種をこのまま受けていいのかという不安や疑問はより高まっています。とりわけ、子供への接種が行われようとしているとき、これを食い止めるためにも私のブログを書籍化する意味があると花伝社様からお話しをいただきました。将来、大規模の集団訴訟も起こされるものと予想され、こうした訴訟の理論的根拠ともなりたいと願います。 

私のブログ及びこの一冊の本は、分子生物学者、免疫学者としての私なりの小さなレジスタンスです。 (2022年2月13日、ミラノ)』

本書の要点―コロナワクチンが危険な理由

1)遺伝子ワクチンである

・コロナウィルスのスパイクタンパク遺伝子をワクチンとして使っている。

・遺伝子ワクチンは研究途上の実験段階で、人間用に大規模な接種が行われるのは初めてである。

問題は遺伝子ワクチンがこれまでのワクチンと異なり、遺伝子が細胞内でどれだけの期間残るのか予測できないことである。場合によっては染色体DNAに組み込まれ、スパイクタンパクを一生体内で作り続けることになる可能性もある。

2)自己免疫の仕組みを利用している

・『「通常のワクチン」では抗体を作らせる為にウィルスそのものまたは一部分をワクチンとして使います。そういったワクチンはワクチン接種後に体内に抗体ができた場合、それ以降攻撃されるのはウィルスだけで終わります。

「遺伝子ワクチン」はワクチンを接種した人間の細胞内でウィルスの遺伝子を発現させます。ワクチン接種以降は自分の細胞がウィルスの一部を細胞表面に保有することになります。体内の抗体が攻撃するのはウィルスだけではなく自分の細胞もです(抗体依存性自己攻撃、Antibody-dependent auto-attack[ADAA])。

・遺伝子ワクチンであるコロナワクチンは筋肉に注射されるが、筋肉に留まるとはいえない。

・『ファイザーの内部文書によると、筋肉注射された脂質ナノ粒子は全身に運ばれ、最も蓄積する部位は肝臓、脾臓、卵巣、副腎です。卵巣は妊娠に、脾臓、副腎は免疫に重要です。他にも血管内壁、神経、肺、心臓、脳などに運ばれることも予想されます。そうした場合、免疫が攻撃するのは卵巣、脾臓、副腎、血管、神経、肺、心臓、脳です。それはつまり自己免疫病と同じです。』

3)コロナワクチンは開発国でも治験が済んでおらず、自己責任となる

"米FDAとCDC、mRNA型2価ワクチンの対象年齢を生後6カ月以上に引き下げ"

JETROでは「ビジネス短信」として情報発信されていました。以下は、”米FDA”に関する情報です。接種対象や回数(ブースター接種)は制限付きになっていると思います。

4)コロナウィルスは免疫を利用して感染できるので、ワクチンが効くとは限らない

コロナウィルスのスパイクタンパクは人間の細胞表面の受容体ACE2(アンジオテンシン変換酵素-2)に結合し体内に侵入する。

・コロナウィルスはマクロファージなどの食細胞に耐性があり、細胞内で増殖したり、サイトカイン放出を促進したり、細胞を不活性化したりして免疫系をハイジャックする。

画像出展:「東京都健康安全研究センター

サイトには、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡で撮影した写真が8枚出ています。

5)スパイクタンパクに毒性がある

・コロナウィルスは血栓を起こし、肺や心臓、脳にも障害を起こすことがある。

血栓を起こすにはウィルスは必要ではなく、コロナウィルスのスパイクタンパク単独でも障害を起こす。

血管は全身の臓器と繋がっているので、あらゆる臓器に被害が及ぶ可能性がある。また、全身をめぐる毛細血管は血栓によって損傷をうけやすい。

・マウスの実験では、スパイクタンパクは脳血液関門を越えることが確認されている。

6)不妊、流産を起こす可能性がある

・脂質ナノ粒子が最も蓄積する場所の1つが卵巣である。卵巣に運ばれたワクチンがスパイクタンパクを発現すると、卵巣が免疫系の攻撃対象になる。

・スパイクタンパクが結合する受容体ACE2は、精子の運動性や卵の成熟に働くホルモンを作るため、スパイクタンパクによりACE2が阻害されると不妊症につながる可能性がある。

7)ワクチン接種者は被害者となるだけでなく加害者となる可能性もある

・ワクチン接種者はスパイクタンパクを体外に分泌し、副作用を他者に起こさせる可能性が指摘されている。

・本当に怖いのは長期的な副作用で、これから長い時間かけて出てくるかもしれない。

1章 もう一度、ワクチンの「常識」について考えてみる

コロナワクチン接種についてのいくつかの誤解

・誤解:副反応が出るのはワクチンが効いている証拠! 副反応が強いのは若くて元気な証拠!

・解説:『ワクチン接種直後の短期的な副反応である発熱や体調不良は、体の一部がワクチンの副反応(副作用)によって損傷されているのでしょう。そして2度目のワクチン接種後の副反応がより重いのは、最初のワクチン接種で作られた抗体がワクチンを受け取った細胞を攻撃した結果の強い自己免疫応答でしょう。これは良いことでも喜ばしいことでもありません。自己免疫での損傷は一時的な場合もあれば、不可逆的で取り返しのつかない場合もあります。

嘘と統計:数学のトリック

・19世紀のイギリスの首相ベンジャミン・ディズレーリの言葉に、『世の中には3種類の嘘がある:嘘、大嘘、そして統計だ』(There are three kinds of lies: lies, damned lies, and statistics)

・例:ファイザーのRNAワクチンの有効度Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine, N Engl J Med. 2020 Dec, Fernando P Polack et al.)

-2回のワクチン接種したグループ21,720人のうち新型コロナ感染者は8人。新型コロナ非感染者の割合は(21720-8)÷21720=0.9996=99.96%

-プラセボ(偽薬)を接種したグループ21,720人のうち新型コロナ感染者は162人。新型コロナ非感染者の割合は(21720-162)÷21720=0.9925=99.25%

考え方A

感染者が162人から8人に減った!感染者の減少率は、(162-8)÷162=0.95=95%。つまり、ワクチン有効率は95%! これは素晴らしいワクチンだ!

考え方B

ワクチンを接種しなくてもコロナ非感染者は99.25%。ワクチンを打ったところで感染しない確率が0.71% (99.96%-99.25%) 上がるだけか。未知のワクチンなんて打つ必要はないじゃないか。

※減少率95%は100人中95人に効くという意味ではない。99.25%の人はワクチンを打っても打たなくても変わらなかった(感染しなかった)ということである。

・『このように、同じ結果でも見せ方によって印象は大きく変わるのです。もともと感染者も人口比で見ると大したことはありません。ワクチンが必要かどうか、発表されているワクチン有効率だけで判断されませんように。』