糖化(AGE)

摂りすぎた糖は、AGEとなって大量の活性酸素を生み出す」ということは知っており、活性酸素が炎症を亢進させる重要な元凶の一つであるということも知っていました。

しかしながら、この重要なAGEについてはもっと詳しく知りたいと思っていました。

“AGE”は“終末糖化産物”と訳されることが多いようですが、『「糖化」を防げば、あなたは一生老化しない』の著者である久保先生は“糖化最終生成物”と訳されています。どちらが良いということもないので、以降、すべてAGEとさせて頂きます。なお、AGEAdvanced Glycation Endproductsになります。

AGEについては、福岡市の”おおた内科消化器クリニック”の太田先生のホームページに詳しく書かれいます。

『当クリニックでは、患者さんの立場に立ち、きめ細やかな診療にあたります。 患者さんとの深い信頼関係を築くために、お話を十分にお聞きした上で、納得いくまでご説明を致します。』

著者:久保 明

発行:2015年6月

出版:永岡書店

ブログでは目次の黒字部分を取り上げています。

目次

プロローグ

体が「糖化」すると「老化」してしまう

糖化こそ、老化や病気を引き起こす元凶だった!

「抗糖化」の食習慣で老化の進み具合が大きく変わる

第1章 老化・病気・不調すべての原因は体の糖化にあった!

―糖とどうつき合うかで人生が変わる

長生きするも早死にするも、すべては「糖」次第

AGEという不良がはびこると、体が活気を失う

ホットケーキもクッキーも糖化だった

「酸化」と「糖化」は“兄弟分”。いつも影響し合っている

食後1時間の血糖値の上がり方で糖化リスクが分かる

「食後1時間対策」で10年後の人生に大きな差がつく

第2章 あなたの体をボロボロにしてしまう糖化のメカニズム

―糖化はゆるやかな死への行進

AGEが悪さをしでかす2つのパターン

AGE架橋で体中のたんぱく質が“化石化”していく…

たんぱく質の機能低下が進むと全身がボロボロに…

動脈硬化の真の原因は細胞の炎症だった!

糖化はゆるやかな死への行進

糖化が引き起こす主な病気

《糖尿病・糖尿病合併症》

《動脈硬化・心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・脳出血》

《認知症・アルツハイマー病》

《非アルコール性脂肪肝(NASH)》

《骨質が悪くなる》

《肌のトラブルが起こりやすくなる》

だるさや疲れやすさも糖化の影響の影響!?

第3章 体が糖化する食べ方、糖化しない食べ方

―糖化を防ぐ食べ方 5つのコツ

血糖値を急上昇させない食べ方が基本

糖質を敵視しすぎない姿勢が大切

「超低炭水化物ダイエット」の大きな落とし穴とは?

極端な糖質制限は医学的にも危険!

高GI&高カロリーの食事が連続するのを避ける

「食事記録」をつけて食べすぎている自分に気づく

「プチ減食デー」を設けて食生活を改善

食べ方をひと工夫するだけで糖化は防げる!

食べ方のコツ① 「懐石食べ」で血糖値の急上昇を防ぐ

食べ方のコツ② 緑の野菜をたくさん食べる

食べ方のコツ③ 糖化した食品を取りすぎない

食べ方のコツ④ 昼食を「食生活の切り替えポイント」にする

食べ方のコツ⑤ 食後1時間に体を動かすようにする

糖化メニューおすすめレシピ

メニュー① ライ麦パンアボガドディップ/野菜と豆のスープ/アイスカフェオレ

メニュー② 全粒粉パンのトーストポタージュ浸し/野菜とフルーツの豆乳ジュース

メニュー③ カブのみぞれ中華がゆ アジのなめろう添え/キュウリの昆布和え/フルーツ大豆ヨーグルト

メニュー④ 旬菜と蒸し鶏のパスタ/グリーンサラダ/餃子スープ

メニュー⑤ 豆腐のカニあんかけ/モロヘイヤとオクラの梅和え/キノコごはん

メニュー⑥ 鶏団子のカレースープ煮/ワカメとキャベツのゆず酢醤油和え/雑穀ごはん

COLUMN

健康的ダイエットで「サーチュイン遺伝子」が活性化する!

第4章 今日からはじめる!「抗糖化」の生活術

―抗糖化力を高めるために役立つ知恵Q&A

「抗糖化力」を高める生活術で若々しさをキープ!

Q1:カレーライスは糖化を進める危険メニュー!?

Q2:バイキング料理は糖化にとっては“鬼門”?

Q3:「炭水化物オン炭水化物」のメニューはNG?

Q4:ごはんを食べすぎないためのコツは?

Q5:やっぱり白米よりも玄米のほうがおすすめ?

Q6:間食するなら「糖分控えめチョコレート」!?

Q7:早食いはやっぱりよくない?

Q8:ハーブティが糖化防止にいいって本当?

Q9:抗糖化サプリメントってあるの?

Q10:夜、食べすぎてすぐ寝てしまうと糖化が進みやすい?

Q11:糖化にとってアルコールは? たがこは?

Q12:ストレスは糖化にも悪影響を与えるもの?

エピローグ

糖といいつき合い方をして充実した人生を

プロローグ

糖化こそ、老化や病気を引き起こす元凶だった!

・AGEは体に余分な糖が多くなり、たんぱく質と結びつくことで発生します。

・AGEが問題なのはたんぱく質でできた組織の変性、劣化を亢進させてしまうためです。

糖化の起こるプロセス
糖化の起こるプロセス

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

画像出展:「おおた内科消化器クリニック」

第1章 老化・病気・不調すべての原因は体の糖化にあった!

―糖とどうつき合うかで人生が変わる

AGEという不良がはびこると、体が活気を失う

●「何故、たんぱく質と結びついてしまうのか」、食事により血糖が上がっても、すい臓からインスリンが分泌され血糖は調節されます。しかしながら、あまりに血糖が多かったりインスリンが適切に分泌されない、あるいはインスリンの働きが悪かったり等、問題があるとインスリンでは対応できず、その結果、余った血糖は体中のたんぱく質と結びつき、変性してAGEとなって様々な問題の原因となります。

血中に糖が多くなりすぎると
血中に糖が多くなりすぎると

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

余分な糖がAGEに変わっていく
余分な糖がAGEに変わっていく

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

ホットケーキもクッキーも糖化だった

●AGEが体内に蓄積されるのは、余った糖がたんぱく質と結びついてAGEが生成される経路と、食べ物にもともと含まれるAGEが口から入ってくる経路との2つのルートがあります。ただし、後者は焼きすぎに注意し、焦げたところは食べないように注意している限り、それほど心配するものではないとされています。

体内のAGEは白血球の一種である貪食細胞のマクロファージが体内の異物を食べてくれるため、一部のAGEは体外へと出ていきます(代謝)が、重要なことは食べすぎや糖の摂りすぎに注意することです。

「酸化」と「糖化」は“兄弟分”。いつも影響し合っている

・活性酸素は体内に入ってきた脂質を酸化させ、劣化した脂質(過酸化脂質)が、体内に居座るようになると、全身の細胞が傷つき老化の大きな原因になります。

糖化と酸化は影響し合いながら進行する“兄弟分”のようなものです。糖の劣化には酸化や酵素の力が作用しており、酸化の度合いが大きければ、糖化も起こりやすくなります。

第2章 あなたの体をボロボロにしてしまう糖化のメカニズム

―糖化はゆるやかな死への行進

AGEが悪さをしでかす2つのパターン

体を構成するたんぱく質にAGEが直接くっついて、その機能を低下させてしまうパターン。

AGEが受容体とくっついて、その受容体を通して細胞に炎症を引き起こすパターン。

動脈硬化の真の原因は細胞の炎症だった!

●AGEにはRAGEという受容体があり、AGEとRAGEが結びつくと細胞内の情報伝達に変化が起こり、炎症シグナルが活発になります。これにより、個々の細胞に炎症が引き起こされます。炎症は細胞の機能を低下させ、老化のスピードに拍車をかけます。特に大きな打撃を受けるのが血管であり、血管内側の壁細胞の炎症が動脈硬化の真の原因でないかとみられています。

《認知症・アルツハイマー病》

●認知症には「脳血管型」と「アルツハイマー型」の2つがあるが、どちらのタイプにもAGEの関与が認められます。

アルツハイマー病のβ-アミロイドというたんぱく質が脳内にたまると「老人斑」というシミができるのですが、調べるとAGEがたくさん検出されます。このAGEは脳細胞の死滅にも関与しているとされています。

《骨質が悪くなる》

●骨粗しょう症の原因の6~7割は「骨密度」が原因とされていますが、残りの3~4割は「骨質」の低下にありますが、AGEはコラーゲンたんぱくの中に入り込んで骨の構造を脆くします。

第3章 体が糖化する食べ方、糖化しない食べ方

―糖化を防ぐ食べ方 5つのコツ

血糖値を急上昇させない食べ方が基本

・意識的に血糖値の上昇を抑制するには、血糖値を急上昇させないような食品を食べるように注意することをお勧めします。

低GI食品をかしこく選んで糖化を防ごう
低GI食品をかしこく選んで糖化を防ごう

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

食べ方をひと工夫するだけで糖化は防げる!

・糖とうまくつき合っていくための工夫が重要です。

糖化を防ぐ食べこ方 5つのコツ
糖化を防ぐ食べこ方 5つのコツ

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

食べ方のコツ④ 昼食を「食生活の切り替えポイント」にする

・1日3食のトータルバランスを考えて、お昼のメニューを決めるようにするのも良い工夫です。栄養バランスや食べすぎ傾向にも注意を払うようになります。1日に1度、自分の食事や健康を考える時間を持つことはとても大事なことです。

食べ方のコツ⑤ 食後1時間に体を動かすようにする

・食後1時間をねらって体を動かすようにすると、血糖値は大きく下がります。

糖化を防ぐ食べこ方 5つのコツ
糖化を防ぐ食べこ方 5つのコツ

画像出展:「糖化を防げば、あなたの一生は老化しない」

エピローグ

糖といいつき合い方をして充実した人生を

●『人間はしょせん“たんぱく質の塊”です。そのたんぱく質を生かすも殺すも糖次第。あふれた糖が牙を剥けば、たんぱく質は糖化してAGEになりますし、糖が適量であれば、たんぱく質がしっかり機能して長く健康に生きるためのエネルギーとなる。言わば、人間という“たんぱく質”の運命は糖が握っているようなものなのです。』