アナット・バニエル・メソッド1(概要)

今回の『限界を超える子どもたち 脳・身体・障害 への新たなアプローチ』は偶然見つけました。それは、ボイタ法を勉強すべく『子どもの姿勢運動発達』という本のネット注文直後です。購買機会を増やすための仕掛け、いわゆる“お知らせ情報”の中にありました。

そのタイトルに「むむ?」と反応し、すぐさまどんな内容の本かを調べてみると非常に興味深いものでした。そこで、『子どもの姿勢運動発達』が図書館にあるのを知っていたこともあり、直ちにその注文をキャンセルし、この『限界を超える子どもたち』の注文に切り替えました。

この本の内容は衝撃的でした。受けたインパクトの破壊力は、『新・感覚統合法の理論と実践』を読んでいたことも背景にあると思います。また、ブログ“医療マッサージ研究1”での体験と“医療マッサージ研究2”で疑問について学習していたことも関係していると思います。なお、ブログは1の(概要)と2の(症例)の2つに分けました。

最初のブログでは、この本の概要をお伝するため、訳者のお一人である伊藤夏子先生の“訳者あとがき”の一部と、脳科学者であるマイケル・マーゼニック先生の“本書によせて”、全ての目次、そして著者であるアナット・バニエル先生の“はじめに”と“おわりに―限界を超えて”の一部、そしてプロフィールを集めることにしました。

著者:アナット・バニエル
限界を超える子どもたち

著者:アナット・バニエル

発行:太郎次郎社エディタス

発行:2018年8月

Anat Baniel Method
Anat Baniel Method

画像出典:「Anat Baniel Method NEUROMOVEMENT

訳者あとがき(伊藤夏子先生)

『本書の著者であるアナット・バニエルを知ったきっかけは、私が引っ越しを機に近所の福祉施設に勤務したことでした。そこは重症心身障害者とよばれる方たちが利用する施設で、私のおもな仕事は利用者の食事と排泄の介助です。

最初に担当した二十代の男性は、腕や脚が小枝のように細く、つねに身体のどこかをカクカクと動かしていました。目は焦点が合っていません。声をかけてみても、手を握ってみても、こちらに注意を向けることはなく、カクカクと動き続けています。

彼は片方の手にミトンをはめられていました。理由は、指で自分のまぶたを突っつき、眼球を押しだしてしまうからでした。

なぜ彼はそんなことをするのか? 痛くないのか? 何を感じ、考えているのだろう? 彼と心が通じることはないのだろうか? 手当たりしだい、日本語の書籍や専門誌に目を通しましたが、答えは見つかりません。英語でインターネットを検索し、たどりついたのが本書の原書、Kids Beyond Limits でした。

画像出典:「amazon」

原書を読み終えた私は、この男性の食事を介助するとき、おかゆをのせたスプーンを口の手前で止めてみました。十五秒ほど待ったでしょうか。カクカク動きつづけていた身体が止まりました。目は天井を向いています。「おやっ」という表情です。

出会って九か月目にして、初めて、それまで遠い世界にいるとしか思えなかったこの男性と「つながった」と感じた瞬間でした。

アナット・バニエルは、相手とつながって「学びのスイッチ」をオンにすることができれば、まさに、だれもが能力を伸ばしていけるということを体当たりの実践で示しています。その彼女の取り組みの真髄である「9つの大事なこと」を紹介したのが本書です。「9つの大事なこと」の実践者が増え、わらにもすがる思いでいるであろう親御さんやさまざまな現場で模索を続けるみなさんが、支援を必要とする子どもや大人とともに変わり、成長の喜びを分かちあえるようになれたら、どんなに素晴らしいことかと思います。』

下記の「本書によせて」の文中に”脳の可塑性”とありますが、これは ”脳には状況に応じて変化する能力がある”という意味です。

本書によせて──マイケル・マーゼニック(脳神経学者)

『この本は、子どもを愛し支援しているすべての人への贈り物です。本書を手にとり、著者のメッセージを受け取ってください。アナット・バニエルのアプローチは、特別な支援を必要とする子どもたちとの豊かな実践から生まれました。彼女は子どもたちの脳が変わっていくことができるのを繰り返しみてきました。子どもたちは人生に目覚め、能力を獲得し、力強く生き方を変えていきました。私たちの脳には「可塑性」があります。一生を通じて脳は変化しつづけます。

ここに登場する子どもたちは、困難を抱えながらも、家族の愛情と支援者の熱意に支えられ、「脳の可塑性」を最大限に活用しています。アナットの説明は明晰です。彼女は、脳が変化するという人間が生まれながらにもつ素晴らしい力が、奇跡の材料となりうることを教えてくれます。

私は長年、「再構築する脳」の力を子どもや大人に役立てる方法を解明したいと、科学の分野で取り組んできました。数十年の研究を経て、私たち科学者は神経科学の観点から脳の可塑性を支配する「法則」を明らかにしました。そして、よりよい変化をもたらすためには脳はどのように働かせるのがよいかがわかってきました。

驚くべきことに、同じ時期、アナット・バニエルはまったく異なる方法で、ほぼ同じ法則を導きだしました。彼女はそこに留まらず、この法則を実践的なわかりやすい言葉で説明し、親をはじめ、子どもに関わる人たちの取り組みに役立つようにしています。

アナットがこの道に進んだきっかけは、すぐれた先見者だったイスラエルのモーシェ・フェルデンクライスに師事したことでした。彼女はフェルデンクライスの教えをベースに特別な支援を必要とする大勢の子どもたちと関り、注意深く観察を行い、どのように子どもとつながり、その子の力になることができるかを明確にしてきました。「希望のない子ども」を助けるというアナットの評判を聞き、いろいろな子どもがやってきました。彼女はあらゆる症状の子どもと関わることになり、その経験から二つの重大な事実を発見しました。

一つめの発見は、特別な支援が必要な子どもの能力を制限しているのは、子どもを発達させてくれるものと同じ、脳の可塑性の原理だということです。

二つめの発見はさらに重要なもので、「希望のない子ども」のケースのほとんどは、じつはそうではない(希望がないわけではない)ということです。

アナットは脳の可塑性の原理を「9つの大事なこと」として、みごとに説明します。

この本は、私が「脳の可塑性革命」と呼んでいることの、実践的でわかりやすい解説書になっています。私たちの脳は変化しつづけます。新しいことを習得するたびに脳は回路をつなぎなおし、再構築されて、専門的な処置ができるようになるのです。この素晴らしい脳の力を生活にとりいれるには、どうすればよいのでしょうか。どうすれば、これを子どもの成長に役立てることができるのでしょうか。反応することにさえ苦労し、動くことや理解することに困難があり、自分の意思で自分の世界を動かすことができない子どもは、とりわけ脳の可塑性をおおいに利用することでどんどん成長し、能力を向上させていくことができます。アナットが本書で美しく描写するように子どもたちと本当につながることができれば、そして、そこに適切なガイダンスがあれば、ほぼすべての子どもが目に見えるかたちで継続的、ときに驚くほどの成長をとげることができるでしょう。

子どもが成長の軌道に乗るまでは、困難がともなうことでしょう。もっとよく働く、もっと力強い脳にしていくためには、いま、子どもがいるところから始めましょう。それぞれの子どもに必要なアプローチがあります。みなさんの熱心な取り組みも欠かせません。本書が示す原理は、一人ひとりに応じた取り組みを実現するための新しい視点を与え、子どもの力強い歩みを手助けできるようにしてくれるものです。

毎日の脳の神経回路の小さな変化が、一年たつころには大きな歩みとなり、子ども時代を通じてとても大きな発達をもたらすということを忘れないでください。本書には素晴らしい事例がたくさん登場します。そこでは、神経の新しい回路が生まれることで、子どもにまったく新しい一連の可能性が開ける様子が描かれています。アナット・バニエルは、脳の働きを支配する原理をどのように実践に生かし、子どもを成長の軌道に乗せることができるかを説明します。この成長の道に踏みだせば、小さな歩みの一歩一歩が、子どもにとっても、あなたにとっても、心躍るものとなることでしょう。

本書のアドバイスをしっかりとりいれてみることを心からお勧めします。そうすれば、子どもの真の力になるためにはどうすればよいかが、はっきりとわかるはずです。』

目次

本書によせて──マイケル・マーゼニック(脳神経学者)

はじめに

第Ⅰ部 新しいアプローチのために

 ある女の子との出会い

  動けない赤ちゃん

  最初のレッスンでわかったこと──脳が身体を認識していない

  動きを与えることで脳が学習を開始する

  エリザベスが歩いた!

  できることに注目しつづけて──エリザベスのその後

  わが子の可能性、脳の可塑性

  既存の取り組みからの脱却

  親の力

〝直す〟ことから〝つながる〟ことへ

  子どもを「直す」ことはできるか

  子どもは、自分にできることはしている

  発達に欠かせないランダムな動き

  子どもは教えたことを学ぶのではなく、経験したことを学ぶ

  親にも子にも実りをもたらす方法への転換

 驚くべき子どもの脳

  ランダムな動きが脳に栄養を与える

  最初の一歩──「違い」を受けとめる

  両脚がくっついて離れないカシー

  「ひとつ」と「もうひとつ」を発見したカシー

  カシーの脳で起きていたこと

  アヒルをつくる──分化と統合

  すべてが「ぼんやり」していたジュリアン

  まるで霧が晴れるように

  支援の視点を変える

 

第Ⅱ部 9つの大事なこと

1つめの大事なこと*動きに注意を向けること

  動きを獲得するとき、一歳児に何が起こっているか

  子どもは注意を向けることで学ぶ

  脳は「失敗のパターン」も再生してしまう

  足で立つための支援とは

  頭を打ちつける自閉症の男の子

  ライアンの目覚め

  「息子は生まれ変わった!」

  子どもが注意を向けているときの五つの特徴

  からだ・きもち・考えの「動き」

 科学が教えてくれること

 ◎動きに注意を向けるためのヒントと方法

2つめの大事なこと*ゆっくり

  脳性まひの女の子、アリとの出会い

  こわばった筋肉へのスロータッチ

  人は体験ずみのパターンしか速くはできない

  スローダウンで「感じとる脳」に

  止まれないジョシュ──刺激を減らすことが有効な理由

  体当たりで「ゆっくり」を学ぶ

  「ぼくはバカじゃない!」

  ヒトは、その脳とともにゆっくり成長する

  終着点は未定にしておく

 科学が教えてくれること

 ◎「ゆっくり」を実践するためのヒントと方法

3つめの大事なこと*バリエーション

  バリエーションは脳の成長をうながす

  バリエーションはどこにでも

  コルセットで固められた男の子

  初めて「動くこと」を知ったマイケル

 科学が教えてくれること

 ◎バリエーションをつくるためのヒントと方法

4つめの大事なこと*微かな力

  強い刺激は感覚を鈍らせる

  ボールのように硬く丸まってしまうリリー

  なまけものごっこ──過剰な力をぬいて

  「なまけものの国」の威力

  まずは、あなたから

  数字はなんのため?──ストレスと認知能力

  「微かな力」が直観と思考力を高める

 科学が教えてくれること

 ◎微かな力を使いこなすためのヒントと方法

5つめの大事なこと*内なる熱狂

  喜びを深める力

  感激のやりとりが脳を呼び覚ます

  ジェイコブを進歩させたもの

  拍手はしないで

  「もう一度やって」と言わない

  心の内で喜びをかみしめる

 科学が教えてくれること

 ◎心を熱くするためのヒントと方法

6つめの大事なこと*ゆるやかな目標設定

  可能性にひらかれた道

  ヒヒのたとえ──目標にしがみつくということ

  動くこと、喜ぶことを学んだアレクサ

  でも、いつになったら話すの?

  イエス、ノー、イエス!

  子どもにとっての成功体験とは

  ゆるやかな目標のもつ普遍性

 科学が教えてくれること

 ◎目標をゆるやかに保つためのヒントと方法

7つめの大事なこと*学びのスイッチ

  読み書きが困難だったスコッティ

  スコッティの飛躍

  ひとりの人間としてみる

  子どもを丸ごとみる

 科学が教えてくれること

 ◎学びのスイッチを入れるためのヒントと方法

8つめの大事なこと*想像すること、夢みること

  機械的に暗唱しつづけるアリィ

  きかんしゃトーマスはどこ行った?

  想像力のリアリティ

  あなたの子どもに潜む天才

  「この子は天才だ」

  空想が脳にもたらすマジック

 科学が教えてくれること

 ◎想像力をはばたかせるためのヒントと方法

9つめの大事なこと*気づき  

  赤ちゃんは観察している

  「気づき」は行為だ

 科学が教えてくれること

 私、そうしてた?──母ジュリアの「気づき」

 自分のなかの観察者を目覚めさせる

 「気づき」は波及する

 ◎気づきを増やすためのヒントと方法

おわりに──限界を超えて

よくある質問と答え

訳者あとがき

はじめに

『この仕事を始めた三十年ほどまえ、親たちが、レッスンを通して変わっていく子どもを見て奇跡だと言うのを聞き、びっくりしました。しかし当時の私は、子どもの変化が本物だと気づいていましたが、レッスンとの因果関係を理解できていませんでした。それから歳月を重ね、私は目にする成果が「まぐれ」ではないこと確信しました。自発的に回復したとか、もとの診断が間違いだったという説明が当てはまらないほど、さまざまな症状の子どもたちにくり返し成果がみられたからです。

私は何千人もの子どもたちと関り、そのみごとな変化を観察してきました。けれども、奇跡を起こしたと思うことは一度もありません。子どもたちの変化はその脳の中で起こっていることで、すべては脳の力によってもたらされたと理解しています。自閉症、脳性まひ、注意欠陥・多動性障害(ADHD)ほか、さまざまな診断を受けた子どもが飛躍するのを見るたびに、できるだけ多くの子どもたちにこの取り組みを伝えなければと感じてきました。親御さんと介助をしているみなさんに、簡単で実践しやすい方法をお教えしたいと思います。

これからご紹介する方法は、パラダイムの転換をもたらし、支援のあり方を一変させるものです。お子さんは大きな変化を体験するはずです。子どもたちは、フタがされている能力を活用できるようになるのです。

私は、モーシェ・フェルデンクライス博士の教え、子どもたちとの取り組み、脳神経学の知見にもとづき、理解を明確にしてきました。科学は日進月歩で人間の脳の可能性を解き明かしています。古い概念をうちやぶり、限界を押し広げ、健康な脳も傷を負っている脳も、よりよく働くことのできる新しい道がつぎつぎと開けています。驚くべき可能性を実現させるためには、脳は変わることができるということ、「脳の可塑性」を理解する必要があります。お子さんがどんな状況であっても、どんなに個性的な生育であっても、実践できる簡単な原理が必要です。それを示すことが本書の目的です。

第Ⅰ部は、子どもの脳がどのようにしてよくなる方向に変化し、その子の人生までもが変わりうるか、ということを理解してもらうために書きました。

第Ⅱ部(9つの大事なこと)は、眠っている子どもの能力を引き出すために、脳が何を必要としているかを説明しました。各章の終わりには、毎日の生活のなかで子どもと取り組むことができる具体的な方法とヒントを紹介しています。「9つの大事なこと」と取り組みのヒントは、子どもの脳の可能性を引き出し、まさに実現させていくものです。

まず、第Ⅰ部から読むことをお勧めします。そこで基本的な考え方をつかんだあと、第Ⅱ部の「1つめの大事なこと 注意を向けて動くこと」を読んでください。あとにつながる大事な鍵です。その後は本の順番どおりに読んでも、気になる章から読んでもいいでしょう。ひとつの章がすっかり自分のものになるまでに数日かかると思います。スキルを習得し、理解を深める時間が必要です。ひと通り読んだら、折りにふれて読み返し、さらに学びを深めてください。

お子さんが限界を超えていく手助けをするための力強い方法が見つかるはずです。それでは、子どもたちの脳のとてつもない可能性を引き出す旅へ、いっしょに踏みだしましょう。』 

おわりに―限界を超えて

『子どもが特別な課題に直面するとき、そこに関わる人たちは、その子に何が必要かを見きわめ、最善の支援方法を見つけださなければなりません。私は本書で、ほぼどんなときも目覚めさせることのできる豊かな可能性を明らかにし、これを実現する方法を示そうと試みました。そして、限界を超えるとはどういうことか、全力で挑戦するとはどういうことか、また、問題の解決法はつねにこれから生みだされるものだということについて、私の考えをお伝えしました。

三十年以上におよぶ取り組みを通じて、私は、本書に示した「9つの大事なこと」が子どもの状況を変え、その子が限界を超えていくために役立つことをくり返し経験してきました。「9つの大事なこと」は、あなたとお子さんの脳の無限の可能性を探り、目覚めさせるためのガイドです。これは脳が上手に働くようになるための支援の方法であり、その核となるのは、子どもの脳という奇跡です。実践を通して、子どもの脳はたえず識別を細かくし、動き・感覚・考え・行ないを洗練させるチャンスを得ることができます。子どもはつねに能力を高め、成長を続けることができるのです。

特別な支援が必要な子どものための目標がひとつあるとするなら、それは、その子が「充実した意味ある人生を送ること」でしょう。これはすべての子どもにとっての目標でもあるはずです。最後に、テンプル・グランディン(米国の動物学者、自閉症をもつ)の言葉をご紹介したいと思います。

「親や教師は、子どものレッテルではなく、子ども自身をみるべきです。(中略) 現実的な期待を抱きながらも、その子の内に静かに潜み、表出するチャンスを持っているかもしれない才能の芽を見過ごしてはなりません。』

テンプル・グラディンの著書に関しては、過去に「自閉症の脳を読み解く」というブログをご紹介していました。

アナット・バニエルのプロフィール

『米国在住。科学者の父と芸術家の母のもと、イスラエルで育つ。大学では統計学を専攻。人間の脳への関心から、身体運動の意識化を探究したM・フェルデンクライス博士(1904~1984)に師事。

脳性まひをはじめとするスペシャル・ニーズの子どもたちとの30年以上にわたる取り組みを通じて、脳の可塑性を利用して本人の能力をひきだす手法(アナット・バニエル・メソッド)を編みだす。動き、感じ、考えるひとりの人間として子どもを総体的にとらえるそのアプローチは、自閉症スペクトラム、脳性まひ、ADHD、腕神経叢損傷、傾頸などさまざまな症状をもつ子どもたちへの取り組みを可能にさせた。

同時に、科学にもとづくメソッドを発展させ、幅広い年齢・職業の大人たちへのレッスンを通じて、ニューロ・ムーブメントを提唱。指揮者・演奏家・アスリートに数多くの実践者がおり、人びとが痛みや限界を超え、新しい次元のパフォーマンスに到達できるための取り組みを展開している。臨床心理士であり舞踏家でもある。

現在、カリフォルニア州マリン郡のアナット・バニエル・メソッド・センターを運営。後進のプラクティショナーの育成に励み、レッスンを希望する人びとを世界中から受け入れている。』