花粉症と自律神経

「適応疾患」内の「花粉症」でも触れているのですが、私の花粉症は30年以上前、会社の集合寮に入って3年目の1985年だったと思います。同期のS君がティッシュを持って歩いているのを見て、大笑いしていたら自分にも舞い降りたという予期せぬ出来事でした。長い間お世話になったアゼプチンという薬は、私には合っていたようです。症状は10が2程度に抑えることができていたため、それほど困ることはありませんでした。
一方、鍼灸師になったこともあり、一昨年の2016年からお臍の周囲に刺鍼する「内ネーブル4点」という長野式の花粉症治療を自らに行っています。
治療効果はアゼプチン服用時とほぼ同等、施術回数は月1回、計3回程度の回数です。ちなみに敵はスギ・ヒノキ。「花粉よ来るならこい!」という馬鹿げた対抗心と、人体実験を兼ねるという思いから、花粉シーズン中も訪問の仕事中以外はマスクをせず、部屋の窓や洗濯物のとり込みもノーケア、車の運転中も窓全開で花粉と共に生活しています。
そして、問題の今年ですが、昼間はこの2年間同様、10が2程度で困ることはなかったのですが、自宅に帰ると、特に夜になると何とかしたいレベルで症状が表れました。以前から昼に比べると夜は症状が出やすい傾向はあったのですが、今年はその度合いが強くなっていました。感覚的には5程度という感じです。5程度というのは、「症状の強さと症状が表れる頻度」の2点から「こんなもんでは」と直観的に判断した値です。なお、今シーズンの施術回数は過去2年の3倍弱、7、8回くらいになったと思います。
原因を調べてみると、スギもヒノキも昨年より飛散量が多いようなので、これが一つの要因であるたことは確かです。そして、もう一つ気になる点がありました。それは介護に伴うストレス、特に睡眠の質の問題です。睡眠時間は6時間程度なのですが、夜中に数回起こされるということもめずらしくなく、そのため、このストレスと睡眠の質の問題も、症状を悪化させている原因ではないかと考えました。
そして、それを調べるため、新しい本ではないのですが、図書館から花粉症関連の本を3冊借りてきました。これらは共著の本を含め「スギ花粉症」を命名された(論文報告は1964年)斎藤洋三先生の本です。もう1冊は「ストレスと免疫」という題名の中古本を購入しました。また、ネット検索で見つけたサイトも参考にさせて頂きました。

著者:斎藤洋三
「花粉症の最新治療」

著者:斎藤洋三

出版:主婦と生活社

著者:斎藤洋三、佐藤紀男
「花粉症」

著者:斎藤洋三、佐藤紀男

出版:少年写真新聞


著者:斎藤洋三、井出 武、村山貢司
「花粉症の科学」

著者:斎藤洋三、井出 武、村山貢司

出版:化学同人

著者:星 恵子
「ストレスと免疫」

著者:星 恵子

出版:講談社


ブログは、花粉症がおこる仕組みや自律神経との関係、制御性B細胞についても少し触れています。

1.花粉症のおこる仕組み
アレルギー反応も免疫反応も体内でのしくみは同じです。いずれも「抗原抗体反応」といわれているものです。この反応が体にとって都合のよいように働く場合を「免疫」といいます。人が病気から体を守るために欠かすことができないシステムです。

ところが、体を守るための抗原抗体反応が、からだにとって都合の悪い結果をおこすことがあります。これが「アレルギー」反応です。
「抗原」とは異物、花粉症であれば「花粉」です。一方、「抗体」とは白血球(リンパ球)の中のB細胞(他にT細胞、NK細胞がある)から産生・放出されるタンパク質です。体内に侵入した異物に結合します。タンパク質名としては免疫グロブリン(immunoglobulin) と呼ばれ、「Ig」と略されます。抗原抗体反応に関与している抗体は、IgE、IgM、IgA、IgG、IgDの5種類あるのですが、花粉症にかかわる抗体はIgEであり、それ以外のIgMIgAIgGIgDの4つの抗体は免疫として働きます。なお、無害な花粉に対してIgE抗体がつくられるのはアレルギー体質の人だけです。

「花粉症」より
免疫とアレルギー

左が【免疫】、右が【アレルギー】です。いずれも【抗原抗体反応】になります。

画像出展:「花粉症」

出版:少年写真新聞

花粉が目、鼻、口から侵入するとその粘膜に花粉がとりつき粘膜の中に溶けだします。粘膜に溶けだした抗原は、白血球の一つであるマクロファージ(食細胞)にとりこまれ、異種タンパク質の異物として認識されます。この情報がT細胞を介してB細胞に伝えられると、花粉抗原に対するIgE抗体がつくりだされます。また、IgE抗体肥満細胞と結合しやすい性質があり、肥満細胞の表面にIgE抗体が付着し蓄積されます。そして、再び侵入してきた花粉抗原IgE抗体と反応すると、細胞からアレルギー症状を起こす化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエンなど)が放出されます。
化学伝達物質であるヒスタミンやロイコトリエンは、「ケミカル・メディエーター」ともいわれるもので、これらが神経や血管を刺激することによって、花粉症のさまざまな症状が引き起こされます。まず最初にヒスタミンが働き、それから少し遅れてロイコトリエンが作用を再現します。

画像出展:「花粉症」

出版:少年写真新聞

花粉が目や鼻の粘膜に付着し、水分を吸収すると花粉の中から抗原が溶け出し、肥満細胞の表面に付いているIgE抗体と結合します。(下左図)
肥満細胞からアレルギー症状をおこす化学伝達物質が放出され、それが神経や血管を刺激して、症状が現れます。(下右図) 

図はいずれも、「花粉症」からの出展ですが、中央の見開き部分が見にくくなっています。(すみません)

花粉によるアレルギー性結膜炎・アレルギー性鼻炎の起こる仕組み
花粉によるアレルギー性結膜炎・アレルギー性鼻炎の起こる仕組み

以下は症状に着目して説明されたものになります。内容はかなり専門的です。なお、下に図を添付しました。
くしゃみの発現には、ケミカルメディエーターのヒスタミンが重要な働きをしています。ヒスタミンは鼻粘膜の知覚神経である三叉神経終末のヒスタミン受容体と結合して、求心性インパルスを脳幹のくしゃみ中枢へ伝えます。そして中枢からの遠心性インパルスは脊髄神経、舌咽神経、迷走神経、顔面神経などを介して呼吸筋、咽頭筋、顔面筋などに伝わり、爆発的な呼気としてのくしゃみが起こります。くしゃみは生理的にも異物を呼気により体外へ排除しようとする生体防御反射で、下気道(気管、気管支)の咳反射に相当します。
鼻水もヒスタミンの作用で起こります。ヒスタミンによって三叉神経終末が刺激されて、分泌中枢にインパルスが伝えられ、遠心性に分泌神経(副交感神経)に伝わり、副交感神経からのアセチルコリンの分泌を促します。このアセチルコリンが神経伝達物質となって鼻腺細胞のムスカリン受容体に作用して、鼻汁分泌を起こします。
普通の人では花粉を吸いこんでも花粉は粘液膜に付着して、上皮細胞の線毛運動でベルトコンベア式に咽頭へと送られ、痰と一緒に排出されるだけです。これに対し、花粉症の人では入ってきた花粉を早く鼻の外へ流し出そうとして多量の鼻水をだします。これも生体防御反射ですが、花粉症の人にはつらい防御反射となります。
鼻づまりはヒスタミンやロイコトリエンなどが直接に鼻粘膜血管系に作用し、海綿静脈洞の拡張によるうっ血、血管透過性亢進作用による組織の浮腫などにより、鼻粘膜が全体として腫脹することで起こります。
眼の結膜も血管系、リンパ組織に富み、涙液によって覆われています。異物が侵入すると、まばたきと涙によって洗い流しだします。鼻と同様に異物に対する防御反射機構です。結膜におけるⅠ型アレルギー反応も、鼻粘膜におけるのと同様に、結膜表層の肥満細胞での抗原抗体結合によって始まります。そして肥満細胞から遊離したヒスタミンが知覚神経である三叉神経終末を刺激してかゆみを起こし、また血管系への直接作用で結膜の充血、浮腫を起こします。涙腺からの涙液分泌もヒスタミンの作用で反射的に起こり、流涙となります。

「花粉症の科学」より
花粉症:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

画像出展:「花粉症の科学」

出版:化学同人

下の棒グラフは2004年のものですが、花粉症患者へのインターネットによるアンケートの集計結果です。

「花粉症の科学」より
花粉症で最も困る症状

「のどの症状」が少ないのは意外でした。というのも、私にとって最も気になるのが、のどの症状だったからです。

画像出展:「花粉症の科学」

出版:化学同人

「花粉症」より
そのほかの症状

耳のかゆみ、消化不良・食欲不振などの症状が出ることもあるようです。

画像出展:「花粉症」

出版:少年写真新聞

2.花粉症と自律神経
1)花粉症と自律神経はどう関係するか
自律神経には交感神経と副交感神経があり、お互いに拮抗しながら、さまざまな身体機能を、私たちの意思とは関係なく、自律的にコントロールしています。
鼻の自律神経は、特に分泌腺と血管に分布していますが、分泌腺にきているのは、自律神経のうち副交感神経だけです。鼻にアレルギー反応が起きたとき、症状を出現させる役割を果たします。まず、ヒスタミンが鼻の知覚神経を刺激すると、その刺激は自律神経の中枢を経由して副交感神経に伝わります。そして、副交感神経が緊張することによって、鼻の分泌腺から鼻水が出るようになるのです。
知覚神経は粘膜や皮膚などにも分布しています。そこに冷たい空気が触れたりすると、その刺激が反射路に伝わって、やはり鼻水やくしゃみが出るようになります。
血管には交感神経と副交感神経が分布しています。鼻でアレルギー症状が起きると、交感神経が働きにくくなり、逆に副交感神経が緊張して、鼻粘膜の血管は拡張します。それによって、うっ血が起き、鼻づまりの原因となるのです。
2)全身の自律神経のバランスも症状に影響する
自律神経のバランスは昼夜で逆転し、活動的な昼間は交感神経が優位に働き、安静にしている夜間の睡眠時は副交感神経が優位になります。夜半に鼻づまりが起きやすくなかなか解消しないのは、交感神経が働きにくくなっているために鼻粘膜の血管が拡張し、鼻にうっ血が起きているからです。
また、花粉症など鼻のアレルギーを持っている人は、朝の起きがけに、くしゃみと鼻水が発作的に起こることがあります。モーニング・アタックと呼ばれる症状です。これはアレルギー反応ではなく、夜間の副交感神経の状態から、昼間の交感神経優位の状態に変わるとき、自律神経のバランスがくずれるために起ります。
3)体の反射現象
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、涙などは、人間の体にそなわった反射現象だといえます。しかし、これがむやみに出ても困るので、さらに上位中枢の抑制機構が設けられています。誰でも年をとると涙もろくなり、鼻水などが出やすくなりますが、それは上位中枢からの抑制機構がゆるんでしまうためだと考えられます。
花粉症の症状で困っているときでも、精神的に非常に緊張すると、症状が抑えられることがあります。たとえば、花粉症の俳優さんが、舞台の上ではくしゃみ一つしないのに、幕が降りたとたん一気に症状がぶり返すというようなことがあります。アナウンサーなどテレビに出る人も同様で、出演中は症状が抑えられるといいます。

4)情動のパターンと自律神経機能の関係
 この表は現在も活用されている、山下格先生が作成されたものです。山下先生は北海道大学医学部精神医学教室第五代教授を務められ、2014年12月にご逝去されました。
ここでは「ストレスと免疫」に記述された表に関する説明分をそのままご紹介させて頂きます。

「ストレスと免疫」より
情動のパターンと自律神経機能の関係

画像出展:「ストレスと免疫」

出版:講談社

『一番目のパターンは、驚きや恐怖、憤怒などで交感神経の機能の亢進によるものです。
第二のパターンは、持続的な不安や緊張、怒り、興奮などの情動変化で、このパターンは、情動が比較的持続するのが特徴です。たとえば、ストレスが加わると、胃酸の分泌が亢進したり、消化管の動きが活発になり、これが持続すると胃粘膜にびらんや潰瘍が形成されることがあります。
このような消化管の異常は副交感神経の機能亢進によって起こると考えられています。しかし、不安や怒りなどは交感神経の亢進によるもので、ここでは、交感神経と副交感神経系の両者の興奮が同時に起きていることになります。
三番目のパターンですが、これは一番目、二番目のパターンと、次の第四番目のパターンとの中間に位置するもので、緊張などから解放されて、休息や平安といったような気分になることを意味します。
生命を維持していくうえで、交感神経が絶えず一定の緊張を保つことは必要ですが、とりたてて危険であるとか恐怖に陥った状態でない場合には、相対的に副交感神経が優位の状態に保たれると考えられます。したがって、他のパターンに移り変わる前段階の状態として、この第三のパターンが存在することが考えられます。
第四のパターンは、失望、抑うつ、悲哀、憂愁といった情動のものです。これは交感神経、副交感神経、両者がともに抑制された状態です。
抑うつ状態や失望したときなどは、胃酸の分泌が減り、消化管の動きも弱くなり、これにともなって食べたものの通過時間も長くなります。さらに、悲しみが強くなったり悲観すると、心拍数の低下ならびに血圧の低下もみられます。』

こちらの病院では、山下先生の表に基づき、独自に調査された結果を拝見することができます。

まとめ
今回のブログは、「夜間、花粉症の症状が出てくるのは何故か」、「ストレス、特に睡眠の質は花粉症の症状悪化の原因になっているのではないか」という疑問が発端でした。そして、私なりの結論は次のようなものです。
1)夜間、花粉症の症状が出てくるのは何故か
これは、免疫機能が副交感神経で優位になるのと同様に、免疫と似て非なる「アレルギー」の花粉症も副交感神経が優位になる時、つまり表に照らし合わせれば「平安、休息」が優位になる時に症状が亢進することを意味しており、夜間や自宅でくつろいでいる時に花粉症の症状が出てくるのはこのためと考えます。
2)ストレス、特に睡眠の質は花粉症の症状悪化の原因になるのではないか
表を見ると、「持続的な不安、緊張、怒り、興奮」に関しては交感神経だけでなく、副交感神経も強く関わっていることが分かります。この事実は大きな驚きでした。介護に伴うストレスや睡眠の質の問題は「不安、イライラ、緊張」が主なものになると思いますので、表にある四つの情動に含まれます。したがって、ストレスや睡眠の質の問題は、花粉症の症状を悪化させる要因になると考えます。

なお、ストレスや睡眠が花粉症の症状に影響を与えることは、本やサイトにも出ていました。

「花粉症」より
花粉症対策

こちらは、花粉症対策です。(1)は「皮膚を鍛えておく」、(2)は「運動を積極的に行う」となっています。

画像出展:「花粉症」

出版:少年写真新聞

●睡眠が不足するとホルモンのバランスが乱れ、免疫力が落ちます。免疫力が落ちると、花粉などのアレルゲンの侵入に対して体が過剰反応するのです。

●ストレスも睡眠不足と同様に免疫力を落とすため、花粉に対する体の過剰反応が起きやすくなります。

副交感神経が優位なときは、体の免疫力は上がります。しかし、副交感神経が優位な状態が長く続くと、白血球のなかのリンパ球が過剰に分泌されてしまいます。そうなると免疫が過剰になってしまい、この過剰な反応がアレルギー症状の正体です。「花粉症」などのアレルギー症状が過多に出るのは、「副交感神経が優位な状態」が続いていることが考えられます。アレルギーの原因物質をなるべく排除するだけでなく、交感神経を優位に働かせながら、副交感神経とのバランスを保つことが、「花粉症」と上手くつきあうコツといえるでしょう。

3.制御性B細胞
こちらは「ライフサイエンス領域レビュー」に掲載されていた『馬場義裕(大阪大学免疫学フロンティア研究センター 分化制御研究室).免疫反応を抑制するB細胞:制御性B細胞領域融合レビュー, 5, e002 (2016)』のご紹介となります。

『2015年でB細胞の発見からちょうど50年がたつ。抗体を産生するリンパ球として同定されたことからもわかるように、B細胞は液性免疫において中心的な役割をはたす.また、T細胞に対する抗原の提示やサイトカインの分泌により免疫反応を制御することもB細胞の重要な役目である。これらのはたらきにより、B細胞は病原体の感染に対し生体防御の一翼を担う一方で、自己免疫疾患、炎症、アレルギーの原因となったり病態を悪化させたりすることが知られている.しかし,それとは逆に,免疫反応を抑制するB細胞として制御性B細胞の存在が明らかにされ注目されている。』

付記1

お臍の周囲の4ヵ所に刺鍼する「内ネーブル4点」は長野式に基くものですが、その長野潔先生の著書である「鍼灸臨床 わが三十年の軌跡 -東西両医学融合への試み-」の中に記述がありましたので、その内容をご紹介させて頂きます。
ネーブル周囲四点の刺鍼とアレルギー性疾患
『ネーブル周囲四点の刺鍼は、当院では五年間、五回に亘り研修したボストン(アメリカ)在住の松本岐子氏の発想によるものである。彼女は筆者の扁桃原病説からヒントを得た類推的発想によるネーブル周囲四点の刺鍼によって、アレルギー性疾患に対して好成績を挙げている。
筆者(長野潔先生)もこの方法を追試したところ、予想以上の成果をみることができた。この四点の刺鍼はアレルギー性疾患のみならず、自律神経の全身的調節や、諸種の痛みに対して有効であることが実証された。
この刺鍼が何故効くのか。これは筆者(長野潔先生)の、あくまでも推論の域を出ないものであるが、ひとつは、この部が門脈のうっ血の起こりやすい場所であり、この部に刺鍼をすることにより、胃、小腸、大腸、膵臓、胆のう、脾臓から栄養を持った血液を充分肝臓に送ることができるということである。このことは肝臓の賦活作用を促し、二次的に粘膜下のリンパ組織を活性化し、抗体産生を増大させることによってアレルギー性疾患に著効を奏するのではないだろうか。例えば鼻水、鼻づまり、眼瞼の痒み等刺鍼にその症状が消失してゆくことが多いからである。
事実、ネーブル周囲四点を刺鍼することによって、それまで激しかった症状が劇的に消失することが多い。』

付記2(2020年10月4日)

ネーブル周囲四点の刺鍼とアレルギー性疾患
長野式の講習会や長野先生の本をまとめたノートを久々に見返したところ、ネーブル周囲四点(内ネーブル4点)について、次のような説明が出ていたことに気づきましたので、ご紹介させて頂きます。

『内ネーブルも肝門脈の枝別が沢山あるので、肝門脈の流れを良くする。これにより肝臓の賦活作用を促し、粘膜下のリンパ組織を活性化し、抗体産生を増大させる。』

肝門脈
肝門脈

この画像は「かずひろ先生の【徹底的国試対策】解剖学」から拝借しました。

次のような解説も付いていました。

『肝臓に向かう門脈は、脾静脈・上腸間膜静脈・下腸間膜静脈が合流してできます。胃腸や膵臓、脾臓から集められた静脈は、門脈として肝臓の中に導かれて肝組織で毛細血管に流れたのち、再び、肝静脈を経て下大静脈に注ぎます。