便秘

概要
便秘は排便回数が著しく減少した状態ですが、便の量が少ない、硬い、残便感や排便困難などの症状も伴います。また、薬の副作用によるものとしては、抗うつ薬、抗精神薬、利尿薬、抗パーキンソン病薬などがあります。一過性に起きる便秘は機能性便秘とよばれ、一般的には自律神経の問題が大きいと考えられています。

 

ポイント
1.機能性便秘は、食生活、運動不足、繊維性食品や水分不足、過度なスト

  レス、ダイエット等が原因として上げられます。
2.本治は消化器症状としては脾経、胃経、ストレスを原因とする場合は肝

  経がポイントです。
3.ストレスは自律神経と深く関わっていますが、腹診で動悸や腹直筋の緊

  張がみられる場合は自律神経の問題を考えます。
4.標治は鍉鍼という刺さない金属棒のような道具を使い、便の通る道に沿

  って軽擦(マッサージ)します。
5.特効穴の公孫(足部)、便通点(腰部)、左腹結(下腹部)という経穴

  を使う場合もあります。

 

補足説明
便秘は特に多くの女性が抱える問題です。ストレスや運動不足、睡眠不足、食生活などが原因となるため生活習慣を見直すことが重要です。

特に注意しなければならない事は、機能性便秘以外のものです。例えば、腫瘍などにより、腸が狭くなるために起こる便秘は器質性便秘といわれます。パーキンソン病では便秘も何とかしたい問題ですが、このように全身疾患に伴う便秘を症候性便秘とよび、他には脳血管障害や甲状腺機能低下症などの内分泌代謝疾患、そして膠原病などがあります。
本治は四診により、最も適した経穴を選びます。鍼灸治療自体が自律神経の調節に寄与するため、内臓の働きが活発になり、便秘の症状を改善します。

 

付記
特効穴の公孫は岡部素道氏が「経絡治療誌」の治療篇[消化器、腹部の疾患について]の中で紹介されていますが、触診で骨の際に
キョロキョロしたものが現われているようであれば刺鍼するとのことが記述されていました。