「気療」について考える

「気を酸素とイメージする」これは日本伝統医学研修センターで教えて頂いたものです。もちろん、「気」と「酸素」は同じものではありませんが、私自身もこの考え方は大変気に入っています。それは次のような理由です。
1.気も酸素も目に見えない。
2.気も酸素も極めて重要な自然エネルギーである。
3.気も酸素も健康に関係している(気力がなくなると不健康になる。酸素がなくなると死に至る)
4.猛毒だった酸素と共存するという進化によって、生物は飛躍的に発展し人類も生まれた。
5.気を酸素とイメージすると現代医学との関係性を説明しやすい。
この考え方を変えるつもりはないのですが、神沢瑞至先生の「気療」をテレビで知ることになり、今一度、「気」について真剣に考えなければと強く思うようになりました。

 

著者:神沢瑞至

出版:たま出版


ブログの概要
本書の内容を否定することなく、テレビに映っていた野生の動物が気療で眠ってしまうという驚きの事象と向き合うことからスタートしました。続いて本書の内容を吟味し、「二感覚神経と気応感覚」について自分流に編集してみました。
なお、神沢先生の「気療」を正しくお伝えするため、ポイントになると思われる部分を抜き出し、最初にまとめてご紹介させて頂きます。取り上げた内容は以下の通りです。
はじめに(p1~p3)
目次(p4~p9)
眠ってしまった動物に起きたこと(p79~p80)
気療の原点(p96~p97)
一人交流(気療体得)エクササイズ1・2(p105~p113)
「気療体得(エクササイズ)」については、13ある「一人交流」の中から最初の2つのエクササイズのみ、絵と表を含めてご紹介させて頂いています。

はじめに
『「気は存在そのもの」という言葉どおりに、気療(治療)によってこれまで多くの人々が病気やケガを癒し、健康を回復してきました。そればかりでなく、この方たちが併せて気の力を感知できるようにもなった事実を見て、「気は万人共通」なのだとの思いをさらに深くしました。
前二著([気療]、[遠隔気療])は、治療を主体としたもので、その気療方法は今も変わってはいません。気療師の方たちも、そのとおりに実践して大きな効果を挙げてきています。気療には素晴らしい癒しの力があり、結果が出れば良いのであって、論ずるものではないと言えば、言えなくもありません。
しかし今から考えてみますと、実は論ずるにも気療には、それを語り説明する言葉も用語もほとんどなかったのです。ですから気療実績を述べるにとどまっていたのです。
その後、1996年に気療塾学院を開きましたが、当初は塾生の皆さんを指導するにも、理論や気療用語がなくて苦悩しました。そんなある日、被気療者や塾生の皆さんが、自分の受けた「気の感覚」を表現した「チリチリ」とか「スースー」とかのさまざまな言葉に、気の本質が表れているのではないかと直観しました。これらの表現に、気療に際して生じた感覚神経の働き、すなわち気の力と感知・判別する力が表されているのではないかと考えたのです。
それでは、この気の力と感知・判別する感覚神経をどのように名づけたらよいのかと長く苦しんだ末に、気の力を「気療神経」、感知・判別する力を「波動感知神経」と呼ぶことにしました。その詳細は、本書の第二章「二感覚神経の発見」に述べてあります。もとよりこれは、今の西洋医学で認められているものではなく、気療という観点からの考え方です。
この二感覚神経を発見し、感覚現象を言語化して以来、「集合エネルギー」とか「やわらぎ空間」などの気療用語も数多く生まれ、塾生の指導育成も楽になりました。気療師や熟生も増え、学院は活気に満ちてきました。
こうして十余年の歳月を経た今、本書を執筆したいと考えるに至った動機には二つあります。
一つは、気療には治療するだけでなく、その体得エクササイズによって次の四つの力を体得できることがわかってきたからです。それは、①気の力の体得、②感知・判別能力の体得、③予防気療(病気にならないように未然に防止する力)です。いずれも本書の中に詳述してありますので、ぜひお読みください。
もう一つは、2002年に、「健康増進法」が公布されたことです。少子高齢化社会を迎えて、生活習慣病などに対処するために、国ばかりでなく、国民も一人一人が健康を管理し、健康増進に努めて欲しいという趣旨の法律です。
私は気療を体得することと、健康増進法のこの趣旨とは一致していると思います。ぜひ一人でも多くの人々が本書を読み、気療体得(エクササイズ)をして、健康を回復し増進してくださるようにと願って止みません。(以下省略)』

目次
第一章 動物との気の交流
 テレビ出演にいたるまで
 動物との気の交流
 オーストラリア編
  オーストラリアへロケーション慣行
 スペイン編
 アフリカ ケニア編
  バッファローとの対決
  再びマサイ族の村へ
 シベリア編
  ヒグマとの対決
  シベリアンタイガーとの対決
 動物との交流による「気」の発見
  「起」として、オーストラリア編
  「承」として、スペイン編
  「転」として、ケニア編
  「結」として、シベリア編
 動物の生理的仕組み
第二章 二感覚神経の発見
 思考の世界から感覚の世界へ
  気療塾学院の設立
  痛み感覚または痛みのような感覚
  思考の世界から感覚の世界へ
 二感覚神経の発見
  気療は神経の働きに着目
  二感覚神経の発見とその命名
  二感覚神経の相互作用
 二感覚神経を呼び起こせ
  二感覚神経を呼び起こせ
  神経伝達還流の原理
第三章 気療体得(エクササイズ)  
 気療の原点
  気療の原点
  気療は癒しの実践から出発
  足応感覚の発見
 気療体得(エクササイズ)
  気療体得の型は画期的な自然発生
  気療体得は神経伝達交流
  一人交流(気療体得)
   基本的な事項
   体得方法
  対面交流
   手応交流・足応交流・身応交流
   かけ手と受け手と相互かけ手(二感覚神経の呼び起こし合い)
   気の交流感覚の基本
   気療体得の「Aの型」「Bの型」「Cの型」
   二人用エクササイズ
   多人数用エクササイズ
 気の力と感知・判別能力の体得
  気の力と感知・判別能力の向上
  感知・判別の性質
 集合エネルギーとやわらぎ空間
  集合エネルギーとやわらぎ空間
  「老い盛りのいのち」の発見
  予防気療と進行防止
   予防気療
   進行防止
  気療体得(エクササイズ)で効果のあった病院
  健康増進法
第四章 気療技術
 気療からみた人体構造
  人体構造のとらえ方
  背筋と内臓(筋)は表裏一体
  骨格筋の気療技術の五原則
   骨格筋気療技術五原則
  筋肉調整と血流調整
 気療技術の基本
  気療技術の基本形
  素手一本と素足一本
 感知・判別の基準
  体内情報の感知・判別
 気療効果
  気療は実践から出発した
  気療の基本的事項
  気療効果の症例
  進行防止と予防気療

眠ってしまった動物に起きたこと
まず、私が動物たちに気を送り始めます。すると気療神経が働き出します。そして同時に波動感知神経も働きだすのです。気を受け始めた動物たちは、波動感知神経で気を感じ始めると同時に気療神経が働き出します。この受けた気の力は、瞬時に脳幹へ伝えられ、刺激を受けた脳幹は、その命令を自律神経に伝えます。
自律神経は、内臓(筋)や骨格筋の筋肉調整を促して、それらの筋肉をやわらかくします。そして、血流調整をして、血液の流れを促します。体内の血液循環がよくなると脳へも血液がどんどん送られ、脳幹は活性化します。血液循環がよくなってくると、動物たちはリラックス状態になり、生命エネルギーを高まります。そして動物たちの波動感知神経の働きは、人間とは比べられないほど大きい、というのが私の実感でした。』

気療の原点
『いつも気になって手のひらを意識するようになり、意識するといつも「スースー」感が私の手のひらにあるのです。やがて、手のひらの「スースー」感が強くなるにしたがって、手のひらを「意識する」から、「意識を置く」といった感じに変わってきました。遊び感覚で、左右の手のひらを左右に開いたり閉じたりして、引っ張り感と圧縮感を楽しむようになったのです。それが日々の生活の中で習慣化して、二年間ほどいつでもどこでも、この「スースー」感覚を楽しんでいました。このことが今日の「感ずるがまま」の原点となったのです。「感ずるがまま」の世界には、創意工夫は一切ありません。まさに、感ずるがままです。そして、この「感ずるがまま」が「気」という自然エネルギーの媒体となったのです。いいかえれば、「気」の媒体となるには、「感ずるがまま」であるほかに方法はないのです。人間の思考活動でもって、広大無辺な気をコントロールすることは、難しいことだと思います。気療にとって、「感ずるがまま」は大きな発見であり、原点であり、すべてです。そして、この「感ずるがまま」が二感覚神経を呼び起こして、神経伝達還流の原理が働き出すと、病気の人は癒され、健康な人はより健康となり、予防気療にもなるのです。

一人交流(気療体得)エクササイズ1・2
『一人交流とは自然エネルギー(天地融合エネルギー)の媒体となって、気応感覚により二感覚神経(気療神経と波動感知神経)を呼び起こす神経伝達交流(気の交流)をいいます。この一人交流によって、気の力及び感知・判別能力を体得します。同時に治癒能力を引き出します。 
―中略― エクササイズを始めるにあたっては、解説やイラストにしたがって、手のひらや足のうらや全身に意識を置いてください。「意識を置く」ことで思考の世界から感覚の世界への「切り換え」となります。そして二感覚神経が呼び起こされます。気療体得の出発です。
意識を置いたならば、あとは「感ずるがまま」です。この「感ずるがまま」が気療の基本であり、すべてです。そして、この「感ずるがまま」が神経に働きかけて、生理的仕組みを活性化させるのです。これが、気の力と感知・判別能力を体得させ、内なる治癒能力を引き出してくれるのです。

エクササイズ1手のひら間隔合わせ交流
心と身体をリラックスしながら左右の手のひらを約十センチあけて両方の手のひらに意識を置いてください。左の手のひらの二感覚神経と右の手のひらの二感覚神経の交流が始まります。何も感じなくても、身体に力を入れたり無理な意識を集中させたり、「気よ、出ろ!」などと思わず、「感ずるがまま」でよいのです。実は、意識を置いた瞬間から、左右の手のひらの気の交流は始まっているのです。最初は手応感覚がないため、それがわからないだけなのです。どんなに微妙でも、いったん反応が感じられるようになれば、これで第一段階はクリアです。意識を止めない限り、気は交流を続けます。

エクササイズ2手のひら気練り交流
今度は左右の手のひらを上下に「感ずるがまま」に動かしてみます。同時に同じ方向に動かすのではなく、片方を上に動かしたら、もう片方は下に動かします。こうすると気の交流感覚が強くなります。手のひらを動かすことで、気の交流感覚がわかりやすくなるのです。


動物との対決(気の交流)
今回の驚きは何と言っても、野生の猛獣たちが気療によって眠ってしまうという衝撃的な映像でした。そこで、現状把握を目的に一覧表にまとめてみました。
表の下の画像は、本書「気療で健康増進」からのものです。

気づいた点は次の通りです。
1.集団には油断、気を許す雰囲気があり、気応連鎖につながる。
2.用心深さや闘うモードは気が通じにくい。
3.思いの強さは気の力を強くするのか。
4.手のひらの手応え感覚と動物が受ける気の影響には関連(交流)がみられる。
5.動物との対決は気の交流であり、猛獣が近づいても恐れや緊張をほとんどもたないようだ。
6.著者の行為は広大なやわらぎ(癒し)の空間をつくること。

個人的感想ですが、『北風と太陽』を思い出しました。もちろん、「気療」は太陽の方です。

 

画像出展:「イソップ童話の塗り絵

最後に下の写真をあらためて眺めてみると、この眠った状態は、体内でからだの修復作業(メンテナンス)が行われている姿なのではないかと感じました。


「二感覚神経と気応感覚」
ここからが本題になるのですが、最初に「地震予知」と「遺伝子」、そして「脳のはたらき」について触れます。
二感覚神経の一つは“波動感知神経”です。これは「感知・判別する力」とされています。ここで私が連想したのは、動物の地震予知能力についてです。これに関してネットで調べたところ、三つの興味深いサイトが見つかりました。

動物や植物は地震を予知できるのですか?
『動植物には、音、電気、電磁波、匂いなどに対する感知力が人間などに比べ格段に優れているものがあることは知られています。一方、地震は、地中の広い範囲で、固い岩盤同士が、破壊し合い、ずれ合う大きなエネルギーの集中や解放を伴うため、徐々に岩盤が変形し始めたり、地下水位が変動したりして、地震の発生前から非常に微弱で特異な音、電気、電磁波、匂いなどが周辺の地面や大気などに現れ、それを動植物が感じ取る可能性もあるのかもしれません。しかし、動植物は地震以外の理由によって通常と異なる行動・反応をすることがあり、また、動植物自体についてまだわかっていないことも多く、ましてや地震の前兆現象も解明できていない部分が多いことから、地震の前にそうした異常行動・反応をする理由について科学的に説明できていない状況です。』

動物たちが地震を予知できるって本当?

『ここで地震の前の動物たちの行動についての前例を見ていきましょう。
東日本大震災の前に、国内の多くの動物たちの不可解な行動が報告されています。カラスは普段とは違う鳴き方をし、50頭あまりのクジラが海岸に打ち上げられました。また2008年の中国を襲った大地震の前には、シマウマが頭をドアにぶつけたり、象が胴体をブルブル揺らしたり、ライオンやトラは寝てるはずの時間にのしのし歩き回り、クジャクは揺れが来る5分前に一斉に鳴き出したとか。これに似たことは2005年津波がアジアを襲った際にもあったそうですよ。1975年、中国の海城市で2000人もの人が犠牲になった地震(M7.3)の際も動物たちの妙な行動が報告されました。』

犬猫は地震を予知できるのか?

このような犬猫の行動、人間から見るととても不思議です。「超能力」があるのではないかと思ってしまいます。が、これらは摩訶不思議な能力というわけではなく、もともと犬猫に備わった優れた能力によるものといわれています。例えば、聴覚の鋭さ。人間は最高で20キロヘルツまでの音しか聴くことができず、それ以上の音は「超音波」と呼んでいます。ですがこの超音波、犬猫には聴こえるのです。犬は約40キロヘルツまで、猫はそれを超える60キロヘルツまでの音を聴くことができます。ですから人間にとっては超音波でも、犬猫にとっては超でも何でもありません。地震の揺れ(主用動/S波)の前には、ごく小さな揺れである初期微動(P波)が起こります。P波は空気にも伝わり、地響きのような音として聴くことができます。犬猫はこのP波をいち早く感じ取っているといわれます。

次は「遺伝子」についてです。

著者:竹内久美子

出版:文藝春秋

竹内久美子先生は、京都大学および大学院で動物行動学を専攻されました。その竹内先生の最高傑作ともいわれる「そんなバカな! 遺伝子と神について」はとてもユニークで驚きが連続する楽しい作品です。

そこでは、「人間は遺伝子を運ぶ器にすぎない。人間を含め、あらゆる生物が遺伝子を生き伸びさせるためにのみ存在している。」とあります。つまり、人間は単なる乗り物(ビークル)にすぎず、ドライバーは遺伝子であるというのです。

そして、遺伝子にとっての関心事は「種の保存」だろうと思います。

長い長い前置き失礼しました。以下のものが、今までの内容を自分流に整理整頓したものですが、ドライバーである遺伝子になったつもりで書いています。

なお、二感覚神経は、気の力である「気療神経」と感知・判別する力の「波動感知神経」であり、この二つには相互作用があり表裏一体となったものとされています。

「二感覚神経」を考える

1.二感覚神経の存在目的は、「種の保存」と考えます。
2.二感覚神経の働きは、「危険を回避する能力」と考えます。
3.対象となる「危険」とは五感(視・聴・嗅・味・触の感覚)では回避できないものと考えます。
 1)地震などの自然災害や、宇宙規模の異変(太陽フレアなど)
 2)体外からの侵入や体内で産生される病となる因子(ウィルス、がん細胞など)
4.自然災害や宇宙規模の異変など(マクロの危険)への対応策
 1)第六感による危険察知能力を備え、災害発生前に安全な場所に退避すること【波動感知神経】
5.病の原因因子(ミクロの危険)への対応策
 1)総合的な防衛システムを備え、病の発症を阻止すること【気療神経】

   ・免疫システムや腸内細菌との共生、細胞レベルの修復システムなど
6.二感覚神経は、波動感知神経と気療神経が表裏一体であるとする理由
 1)未知の危険に備えるには、2つの可能性(「マクロの危険」と「ミクロの危険」)に同時対応できる表裏一体・相互作用型の方が、危険回避できる確率が高まると考えられるため。
7.気療神経が自らの身体だけでなく、他の個体(仲間)に対しても機能を発揮できる理由
 1)「種の保存」の考え方に従えば、自他共に作用を及ぼすことができる方が、多くの個体を守れる可能性が高まると考えられるため。

「気応感覚」を考える
「気応感覚」は二感覚神経を認識するためのセンサーと考えます。手も足もホムンクルスの絵(下)が示しているように、感覚野(左)、運動野(右)とも脳の広範囲に及んでいます。手は上肢の広範囲な可動域により、センサーとして高い機能性を持ちます。一方、足は立位においては大地と接しています。そのため大地からの変動をキャッチしやすい場所にあるといえます。

画像出展:「人体の正常構造と機能」

 

こちらの図は「気応感覚」ということではなく、一般的な感覚刺激の伝達をご説明した絵です。

左端に書かれている通りですが、冷たいコップに触れた手指への刺激は、脊髄と視床でニューロン交代を行いながら、終点である大脳皮質の感覚野に到達します。

 

画像出展:「病気がみえる vol.7 脳・神経」

 

結論

「二感覚神経と気応感覚」といわれるものは存在すると考えます。そして、これらの「気」の力は鍼灸治療にとっても凄い可能性をもった魅力的なものです。まずは、自身の潜在能力を寝覚めさせるため、エクササイズ1と2に取り組んでみようと思います。

付記:「交感神経緊張状態がもたらす四悪

猛獣が眠ってしまうのは、副交感神経が優位になることが最初の変化です。言い換えれば、交感神経優位の状態は闘うモードであり、心身への負荷を伴います。ここでは、その「緊張状態の四悪」についてご説明します。

画像出展:「パーキンソン病を治す本」

出版:ビタミン文庫

なお、下記の文章も全て「パーキンソン病を治す本」からの引用です。

 

 


1.顆粒球過多→活性酸素の大量発生による組織破壊
『自律神経のうち交感神経は、顆粒球の数と働きを支配しています。ストレスで交感神経の緊張が続くと顆粒球が増加して、そこから強力な酸化力を持つ活性酸素が大量に産生されます。それらの活性酸素が細胞を次々に参加し、殺傷していくことで、組織破壊が拡大します。
ちなみに、私たちの体内では呼吸で得た酸素から発生する活性酸素、細胞の新陳代謝から生じる活性酸素など、さまざまなルートで活性酸素が産生されていますが、活性酸素全体の比率では、顆粒球から放出されるものが7~8割を占めます。したがって、顆粒球が増加すればするほど、組織破壊も進むことになります。
2.血流障害
『交感神経が分泌するアドレナリンは、血管を収縮させる作用があります。そのため、交感神経の緊張が続くと、細胞が持続的にアドレナリンの作用を受けて全身で血流障害が起こってきます。
血液は全身の細胞に酸素と栄養を送り、老廃物や体にとって不要なものを回収しています。血流障害によってこのサイクルが阻害されると、細胞に必要な酸素や栄養が届かず、老廃物が停滞するようになります。その結果、痛み物質や疲労物質がたまれば痛みやこりなどが現れますし、発ガン物質や有害物質が蓄積すれば発ガンを促します。それと同時に細胞そのものの活力も衰え、働きが低下していきます。』
3.リンパ球の減少
『白血球の顆粒球とリンパ球の比率は、その人の自律神経のバランスによって変動します。顆粒球とリンパ球は、いつも逆転した動きをします。
交感神経が緊張すると、副交感神経の働きがおさえられます。その結果、副交感神経の支配下にあるリンパ球の数が減り、働きが低下して、カゼをはじめとするウィルス感染などが起こりやすくなります。また、ガンを殺すNK細胞などの活性も低下します。
4.排泄・分泌能の低下
『交感神経が緊張し、副交感神経の働きがおさえられると、臓器・器官の排泄や分泌機能が低下します。これにより便や尿などが排泄しにくくなったり、各種ホルモンの分泌異常が起こったりするようになります。
交感神経の緊張は、以上1~4の障害を連鎖反応的に引き起こし、病気を発症しやすい体調・体質をつくり上げていきます。』

顆粒球とリンパ球
『顆粒球は交感神経が優位になっている日中の活動時には、手足に傷を負いやすく、傷口に細菌が侵入する機会が増えます。こういうときは、サイズの大きな細菌を食べてくれる顆粒球にいてもらったほうがよいわけです。逆に、副交感神経が優位になっている夜間の休息時や食事をしているときには、消化酵素で分解された異種たんぱくやウィルスなど微小な異物が消化管からどんどん入ってきます。これらはサイズが小さすぎて顆粒球では対応できないため、夜間は微小な異物処置の得意なリンパ球が出番となるわけです。
実際、血液を採って調べてみると、昼間の活動時は交感神経が優位になって顆粒球が増え、夜間の休息時には副交感神経が優位になってリンパ球が増えています。こうして自律神経と白血球が連携することで、私たち人間は環境の変化に順応し、命を存続させる最良の状態を作り上げてきたのです。』

バイ・ディジタルO-リングテスト

O-リングテストの存在を知ったのは、2011年、専門学校に入って間もなくの頃だったと思います。その不思議なテストに関心をもち専門的な本を衝動買いしてしまいました。
ただし、ざっと目を通す程度で読むまでにはいたらず本棚に並んでいました。本気で読んでみようと思ったきっかけは、O-リングテストのコツやテロメアのことが書かれた「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」という雑誌を購入したためです。

O-リングテストとは、片方の手で触れる・手に持つ・指さすなどの行為によって、生み出された刺激が脳に伝わり、それが有害なものであれば、筋肉の抵抗が弱まるという原理です。つまり、もう片方の手の指(母指と示指)でつくったリングが、簡単な力で開いてしまうか否かによって有害か無害かの評価ができるということです。また、歴史や普及の実態は下記の通りです。

『O-リングテストは、1970年代に方法論が確立し、その後約30年以上の歳月をかけて、医師や学者を中心に世界各地で研究を積み重ね、普及してきました。93年にはアメリカで特許を取得。日本では87年に日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会を設立。医師・歯科医師・獣医師・看護師・鍼灸師・薬剤師を中心に、過去35年間に1万人以上の医療関係者が勉強し、約60人のO-リングテスト認定医を擁するまでになっています。』(2008年)

 

別冊すてきな奥さん

出版:主婦と生活社

衝動買いした「図説 バイ・ディジタル O-リング テストの実習」は初版第1刷は昭和61年3月15日となっています。私の本は第3版で平成5年3月15日発行です。約25年前の書籍のため、現在、普及しているバイ・ディジタル O-リング テストと全く同じかどうか確認はできていません。
目次は次の通りですが、これは大項目、中項目のみとなっており、3段目の小項目は省略させて頂いています。

著者:大村恵昭

出版:医道の日本社


目次
第1章 テストの概要
1.バイ・ディジタル O-リング テストとは何か
2.O-リング テストの背景と研究の過程
3.神経学的機序へのアプローチ
第2章 鍼と循環
1.循環障害と身体各部の血圧
2.身体各部の血圧異常と症状
3.下肢の静脈圧の測定
4.鍼の循環系および血液化学におよぼす影響
第3章 テストを行う前に
1.チャートの記入法
2.用意するもの
3.刺激物と適応部位
4.注意事項
第4章 テストの実際
1.患者の体位、姿勢
2.検者の位置、抵抗を加える方向
3.頸椎、頸椎神経を代表する各指
4.指の力の判定
5.検査指の決め方
6.子供や指を使えない患者、動物をテストする方法
第5章 臓器代表点
1.新しい臓器代表点・代表域
2.古典的臓器代表点
第6章 診断法としてO-リング テスト
1.一般的検査法とO-リング テスト
2.O-リング テストによる診断法
第7章 薬物や飲食物の適合性テスト
1.電磁場について
2.薬物や飲食物の適合性テスト
第8章 治療法の実際
1.用手鍼療法
2.低周波療法
3.レーバービーム療法
4.治療の実際
5.鍼治療や電気治療の適応
6.鍼治療の限界
7.重要な例外
第9章 臨床の実際
1.症例
2.新簡易造影法
第10章 医療の中での展望
1.利点と応用
2.これからの展望
付録
・質疑と応答
・最新の学術論文から(英語)

まず考えたのは、第1章のテスト概要をしっかり理解しようというものでした。特に「神経学的機序へのアプローチ」のロジックが理解できれば、新しい武器(知識)を身につけることができると考えました。そこで、3つの中項目について、ポイントと思われる部分を列挙してみました。

1.バイ・ディジタル O-リング テストとは何か
・1970年代にニューヨーク市において開発された。
・アプライド・キネシオロジー(応用運動機能学)にヒントを得たものだが、研究段階で科学的裏づけを重ねてできた、全く新しいテスト法である。
・東洋医学の古典的臓器代表点に修正を加えた、新しい臓器代表点を診断に用いる。
2.O-リング テストの背景と研究の過程
・アプライド・キネシオロジーでよく使われる大きな筋肉より、疲れの少ない小さな筋肉の方が検査による疲れの影響が少なく、疲れても早く回復する筋肉、それは指の筋肉である。
・脳を最大限に代表している筋肉。指の筋肉は大脳皮質の感覚領と運動領を最大限に代表している。
・手の握力と脳循環の関係を6年間研究し、1978年に論文にまとめた。
3.神経学的機序へのアプローチ
・人体のあらゆる異常な部分は正常な部分に比べて、異なる電場及び電磁場を持っている。そこへ軽度の機械的圧力や光線、電場、磁場を用いて知覚神経を刺激すると脳の中央までその刺激が伝わる。
・軽微な機械的刺激を与えると、まず大きい直径の知覚神経が刺激され、脊髄を上昇して中枢神経へと伝わる。
・上行神経路のなかでも重要なのは、①後根にある内側縦束、②外側脊髄視床路、③脊髄小脳路などである。
・バイ・ディジタル O-リング テストで抵抗力が弱まるのは、コンピュータの中央演算機構にたとえることができる。
刺激してる身体の場所が病的かどうかを中央演算機構で判断し、モニターでの表示の変わりに、指のO-リングの抵抗力で表示しているようなものである。
・コンピュータの中央演算機構に相当する人間の中枢神経の精密度は、いかなるコンピュータよりすぐれており、かつ小型であるといえる。そして、これには大脳、小脳、脳幹、網様体、前庭神経核、室頂核、赤核脊髄路、小脳前庭脊髄路など全てが関与している。そして、ここから直接、α運動ニューロンに、あるいはγ運動ニューロンを介して間接的にα運動ニューロンに伝わる。


これ以降、約1,000文字の解説が続くのですが、私の知識ではついていくことが困難になりました。ただし、文末に次のような記述がありました。
『さらに神経路は上記のようにいろいろな所が関与し、複雑に細かくなります。そのひとつひとつについて現在の生理学でもわからないところがたくさんあります。そのため、バイ・ディジタル O-リング テストの神経学的機序についても絶対的なことは断言できません。ただ、おそらくこのような神経路が関係しているだろうということだけは説明できます。』

以上のことから、少なくとも本書が発行された当時においては、詳細な神経学的機序までは解明できていなかったということだと思います。

だからといって、バイ・ディジタル O-リング テストを否定するものでは決してありません。生意気な言い方ですが、医学にはまだまだ解明されていないことがたくさんあると思います。
しかしながら、バイ・ディジタル O-リング テストを自分の施術の中の知識やスキルに加えることは難しいと判断しました。

 

ゴールのない中途半端なブログになってしまい申し訳ありません。

以降は、「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」に掲載されていた特に興味深いページや関連するサイトをご紹介させて頂きます。



『O-リングテストでは、細胞の核内のテロメア量を数値化することで、その人の健康状態、細胞レベルの若さ、生命力をチェックすることができます。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『正常細胞のテロメア値を高める食品について実験していくうちに、驚くような発見がありました。誰もが知っている身近な果物である「リンゴ」と「バナナ」を一緒に食べることで、テロメア値がスーパーヘルスの基準である500ナノグラムにまで高まることが実証できたのです。』


NHKでは、「生命の不思議“テロメア” 健康寿命はのばせる!」という番組が制作され、2017年5月16日に放送されていました。

また、「O-リングテスト スーパーヘルス超健康レッスン」には全国の認定医等の一覧が掲載されています。ここでは、さいたま市の認定医をご紹介させて頂きます。

場所は、さいたま市中央区になります。

こちらは、日本バイ・ディジタルO-リングテスト協会さまのホームページです。

神経リンパ反射療法(後編)

今回のブログは、「神経リンパ反射療法(前編)」に続くものです。目次全体も前編に記載されていますのでご参照ください。

 

第2部 神経リンパ反射点を用いた治療

6 神経リンパ反射点を用いた基本治療
・どの反射点に関しても、重要なのは、周辺組織を近づけることを通して陽性の神経リンパ反射点を解放させ、「ネスト(巣、あるいは休める所という意味があります)」を形成することである。そうしてリラックスさせ、副交感神経系または再生へのスイッチの切り替えを行う。
6.1 身体器官治療と反射点グループ
・個々の器官の治療のほかに、チャップマンとオーウェンスは急性疾患と複合機能的病像のためにも適応症に関連づけた反射点グループを導入した。これらは今日の臨床的見地からすぐに自然に納得できるものではないが、自然療法的視点からは、それは理解可能で有意義なものである。
7 ホルモン機能障害と自律神経失調症(ストレス)
7.1 概要
・自律神経系のストレス症状とホルモン機能障害は互いに似ていることが多く、相互が原因となっていることも珍しくない。「攻撃や防御」反応という意味における交感神経系のストレスが刺激されるので、特に運動器官と中枢神経系が活性化され、血液と栄養が優先して供給される。同時に再生と構築を担う代謝器官の栄養状態は悪化する。
8 感染症群と免疫刺激の可能性
8.1 概要
・オステオパシーの起源には、内臓疾患と感染症疾患において徒手によるテクニックで治療の助けを得ようとする目的が存在した。そのためチャップマンも神経リンパ反射点をまずは感染症に役立てようとした。そのため身体器官の接尾辞に「-itis」を付けて表現した。感染症群と主要な補足的反射点が経験によって発見され、実践でその効果が証明された。
9 胃腸群と消化器官
9.1 概要
・チャップマンとオーウェンスによる胃腸群の治療は、消化器官疾患とリンパへの負荷と感染症における基本的な治療を示す。直接的な器官の関係性は非常に理解しやすい。甲状腺を組み込むことは、規則正しい消化機能への自律神経系制限の意義を示すものである。
 チャップマンとオーウェンスは、重く局所的な器官疾患を研究の中心に置いていたが、ここではさらに機能的症候群、特に回盲弁の意義についても取り上げる。
10 泌尿生殖器エリア
10.1 概要
・泌尿生殖器エリアの反射点は、骨盤底とその上に位置する横隔膜の機能と密接に結びついている。ストレス下で不特定に活性化されることが多く、自律神経系の過負荷ではともに治療することが検討されなければならない。本テキストにおいて女性の生殖器官を強調しているが、男性における生殖器官も少なくとも女性と同様に活発であることを記しておく。ストレスによる負荷は男女に関わらず同様に該当する。
 恥骨ゾーンの周辺と骨盤底のエリアにおける治療の症状と位置に関しては、特に注意深い取り組みが必要である。なぜなら多くの人は性的器官に関してトラウマに感じてしまう可能性があるからである。「Woman's care」や「Man's care」といったテクニックとともに治療することは、緩和をもたらすことが多い。ただし、これらのテクニックは明白なセッティングで、できれば同性のセラピストによって行われるべきである。
11 感覚器官と中枢神経
11.1 概要
・感覚器官と中枢神経系のための反射点は、頭部の感覚器官の診断と治療において、眼、鼻、耳の感覚の質にそれほど関係があるわけではないことを留意すべきである。それらはより器官の栄養変化に関連する。そのため夜盲症や高齢者難聴より、結膜炎や騒音性難聴の方が、相応する神経リンパ反射点の反応が大きい。また、感覚器官の「極度に緊張した状態」もチャップマン反射点に反映されやすい。そのようにして、非正規の場合、視力が悪化している側に過敏な箇所を見つけることが多い。
 眼、鼻、耳、大脳、小脳のソーンはクラニオセイクラル・セラピーにおいても重要である。

クラニオセイクラル・セラピーの施術は、病気の症状にではなく、人というシステム全体に働きかけるもの。セラピーの概念としては、頭蓋仙骨系を直接的、間接的にリラックスさせることによって、頭蓋の骨と骨を関節のようにつなぐ頭蓋縫合が柔軟になって緩んでいき、その働きで、自調整力と自然治癒力が改善される効果を得るものである。
 このセラピーはリハビリテーションや看護や介護、末期医療など、さまざまな現場で利用できるため、理学療法士、マッサージセラピスト、代替療法家、助産師などのプロフェッショナルな方々にも、スキルを持つ人が増えている。

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12 代謝の活性化と変化:骨盤・甲状腺症候群、治療チャート
12.1 概要
・肥満、2型糖尿病、高血圧、閉塞性動脈硬化症、痛風、脂質代謝障害などの国民病は、いわゆるメタボリック症候群に数えられる。神経リンパ反射療法からの視点としては、線維筋痛症のようなリウマチの形態範囲における疾患もこれらのグループに属すると考えられる。自然療法では、ピッシンガーによる自律神経基礎システムと間葉の浄化を、これらの病像の理解を広め、治療への提案の理論的なきっかけになるように提示しており、臨床医学もゆっくりとこれらの考えに近づいている。

 

第3部 グッドハート反射点による筋治療
14 グッドハート反射点による筋治療
14.1 概要
・最初のチャップマン反射点ですでに運動器官の治療を示すゾーンについて言及した。上肢神経痛の反射点、硬直した頚部、坐骨神経痛である。神経リンパ反射点の治療の重点が内臓の治療にあることは変わりない。
 グッドハートが取り入れた神経リンパ反射点の筋への関係性の解釈によって、診断と治療の可能性が大きく拡大した。この章では、運動器官の治療のためのコンセプトについて、その意義と可能性をより深く紹介したい。その中では、我々の診療所で効果を実証した、いくつかの治療ゾーンの例と治療の関連性を取り上げる。
14.2 頚椎
・頚椎の運動制限に関連する三つの神経リンパ反射点の効果は常に驚くべきものである。治療を通して、多くの患者において回旋、伸展、屈曲運動可動性が改善している。そこでは副鼻腔、鼻、咽頭の反射点が重要である。
 肩甲帯に作用するすべてのゾーンは追加的に頚椎の可動性にも影響を与える。頚部・肩部位における反射点を取り上げる。
14.3 肩甲帯
・肩甲帯における不調の最も多い原因は、治療の基礎でも紹介した胸骨結合の負荷姿勢にある。小胸筋、前鋸筋、鎖骨下筋の短縮は肩甲骨と鎖骨を前面・下方に引く。小胸筋は上肢の内転と内旋を通してその姿勢を強化する。それを通して伸長した頚筋と肩の筋における代償的な筋の過緊張をもたらし、同時に上肢筋における機能的・反射的障害も生じさせる。肩・上肢部位における偽性根性誤感覚の広がりは、可動性制限と緊張疼痛と同様の結果である。僧帽筋による棘突起への動きは、局所的な背筋深部を通して該当する頚椎と胸椎の髄節における代償的な遮断をまねく。大胸筋は肩甲帯における対抗する緊張を強める。
14.4 上肢

内転筋連鎖
 驚くべき反射点のひとつが内転筋連鎖のためのゾーンである。それは肩のエリアの内転に効果的であるだけではなく、下肢の内転筋緊張と上肢の把持と保持の機能全体にも効果的である。
 グッドハートの反射点「内転筋群」には上腕二頭筋、円回内筋、長母指屈筋が属する。反射点は小胸筋と大胸筋のラインに位置する。小胸筋の烏口突起に向かうラインには腕橈骨筋のためのゾーンが存在する。烏口突起には小胸筋のほかに上腕二頭筋短頭と烏口腕筋が起始する。我々の検査によると、このゾーンは少なくとも回外筋と、母指と少指、そして薬指との対立を実現する手の筋にも影響を与える。


内転筋ゾーンは次に掲載した父親と娘の写真で観察することのできるすべての機能に影響を与えている。父親は上肢を内転し、肘を屈曲し、前腕を回内させ、娘を安全に保つために母指と他の手指で把持する。娘は回内させた手で手すりをしっかりつかむ。これらの姿勢パターンは日常生活によく生じるものである。

 

画像出展:「神経リンパ反射療法」

 

14.5 体幹
・腹斜筋と腹横筋
 薄筋は恥骨結合の外側縁に起始している。薄筋と内転筋は、筋膜の緊張システムにおいて、腹直筋と腹斜筋および腹横筋のために対抗する筋であり安定させる筋である。正中前面連鎖では、内転筋と薄筋から腹筋を通して胸筋に力の伝達が生じている。

 

画像出展:「神経リンパ反射療法」

・仙棘筋群
 仙棘筋群として脊柱傍の起立筋全体が挙げられる。
 背側はL2の肋骨突起の両側に仙棘筋群のための反射点が位置する。この反射点は同時に腸腰筋と腹壁にも作用する。
 L3は明確な可動性を有す最後の腰椎である。L4とL5は靭帯と筋膜を通して仙骨と腸骨に結びつき、わずかな弾性をもつ比較的硬直した機能ユニットを形成する。L3と場合によってはL2への筋の結びつきは仙棘筋群の可動部の下方終末部を意味する。ここには相応する高い受容器の層が存在すると考えられる。また、この高さには、L2とL3の棘突起に起始する胸棘筋がある。この筋の起始と停止の切り替えゾーンT11とT12の高さに存在する。興味深いことに、仙棘筋群のための二つ目の可能性のあるゾーンとして後頭部外側の正中傍の上方起始部が有効である。
14.6 骨盤と下肢
・大殿筋
 背側の大殿筋ゾーンは、大腸のための結合織マッサージゾーンをカバーする。グッドハートによって、上後腸骨棘とL5棘突起の間は大殿筋ゾーンだと明記された。筋膜メカニズムの観点からは、我々が挙げたゾーンは納得がいくもので、臨床でも実証された。
 立位における15°の屈曲角度までは、脊柱は特に脊柱起立筋によって支えられている。そこからは次第に腰部の筋膜が支える働きを担う。30°からは筋膜が背筋よりもより支える機能を担う。大腸疾患による反射阻害が生じている場合は、腰背腱膜はその弾力性の一部を失う。腸骨稜を通して緊張は大殿筋の起始に伝わり、それは反射的にトーン(緊張)を高めることで反応する。筋膜上で力は腸脛靭帯に伝わり、大腿において腸脛靭帯が中央に位置することから腹側外側広筋に伝わる。このルートが大腸のためのゾーンと大殿筋のためのゾーンの二重の意義を説明する。

 

第5部 他の療法とのコンビネーション
17 マッサージ
・概要
 神経リンパ反射点は基本的にマッサージテクニックでもあることから、チャップマン反射点も自然に他のいくつかの療法によって補完することができる。これらの療法は、バランスをとり刺激を与えるために、補完的に投入することができる。
 「マッサージ」という定義は多様なテクニックと適応症を含む。異なるマッサージテクニックは常に似たようなメカニズムを刺激する。組織のトーン(筋緊張)、栄養状態、敏感性などの変化は、局所的な障害を示し、反射弓における障害に対して髄節徴候と髄節を超えた徴候を示す。この変化はマッサージにおける診断の基盤となり、同時に必要な治療の質を決める。局所的な特定と独特な治療の質は、多くのマッサージの適応症において投薬治療より効果的である。
どちらかというと局所的な作用
 古典的なマッサージ、サイリャックスによるマッサージ、腸マッサージ、アイダ・ロルフによる筋膜マッサージ、マニュアル・リンパドレナージがある。
伝達性の作用を伴う反射マッサージ
 結合組織マッサージ、骨膜マッサージ、足部の反射ゾーン療法、チャップマンとグッドハートによる神経リンパ反射点マッサージ、、ラドロフによる指圧と鍼治療マッサージがある。

神経リンパ反射療法(前編)

チャップマン反射を詳しく知りたいと思い本を購入しました。ブログはその内容に基づくものですが、前編・後編(次週掲載)に分かれています。

前編は目次(4段階目を除く3段階まで)と第1部の「基礎」に関する内容です。後編は、第2部については「神経リンパ反射点を用いた治療」の「概要」だけを集めており、第3部の「グッドハート反射点による筋治療」に関しては、概要が伝わると思われる部分を抜き出しました。また、第5部「他の療法とのコンビネーション」では「マッサージ」に関してのみ触れています。

目次の順番通りに書いていますが、抜粋することが不適切と感じたものは除外しており、中身も「引用」しているものと、「ポイントをまとめた」ものがミックスされた状態です。以上のことから、神経リンパ反射療法を詳しく知りたい方には不十分な内容であり、雰囲気をつかむ程度のものとお考えください。

 

著者:クラウス・G・ウェーバー

   ラインハルト・バイヤーライン

日本語版編集協力:高垣俊介

出版:ガイヤブックス

 

※クラウス・G・ウェーバーは、総合診療、自然療法、ホメオパシーの専門医。医師会の監査人としても活躍。

※ラインハルト・バイヤーラインは、鍼治療、ホメオパシー、徒手による治療を専門とする療法士。自然療法のテーマに関する多くの専門書の著者。

第3版への序文(抜粋)
およそ100年前に、オステオパシー医師のフランク・チャップマンは、彼の名前を冠することになる内臓と体性器官システムの治療のための神経リンパ反射を発見した。およそ10年もの期間中、反射点は解剖学的・生理学的関連性が説明されないまま臨床で効果があると実証されてきたのである。その状況は、ジョージ・グッドハートが1980年代に筋のための神経リンパ反射点の意義を発見してから変化し始めた。
ここ数年間で神経リンパ療法に関する情報量は猛スピードで増加している。そのため、この第3版は実装に基づいて完全に見直し拡大したものとしてみさなんに届ける。この発展には下記の点が貢献している。
・ドイツオーソ・バイオノミー協会における独自の研究。とくにミヒャエラ・ヴィーゼによるグッドハートとチャップマン反射の機能的結びつきに関する研究。
・神経生理学的反射療法(NRT)のセミナーの発展にともなう、スザンネ・ザイデルとクリスタ・へゲレ=マックやその他我々の講師陣仲間による研究調査。
・ステファン・アンドレヒトによる最新の筋膜研究を参考にした研究内容の綿密な検証。
・多くの反射点のための論理的な解剖学的・生理学的説明モデルの発見。
・チュービンゲン市の理学療法アカデミーとロイトリンゲン大学の理学療法を専攻とする学生による最初の学士論文

 

チャップマンとグッドハートによる神経リンパ反射点は、我々の日常的な診断と治療においても正確で貴重なツールであることが証明されている。それは、器官や機能の不調を区別し解明することに大変適している。そして疾患の重度と、患者がどの程度調整可能なキャパシティーを有しているかというヒントを与えてくれる。

神経リンパ反射点の一覧表は、病像の症状の特性と他の身体機能との関連性をよく理解するのに役立つ。
・患者の内臓の負荷から生じる運動器官の不調は解消するか、または維持されたままか。
・内臓の不調はもしかすると筋筋膜連鎖の機能的過負荷によるものではないだろうか。
そのような場合に一覧表や参考書をチェックすることは、日常的に新たな関連性を発見する刺激となる。みなさんを、ヒトの器官の複雑な反射関係をテーマとした発見の旅にご招待しよう。そこでは神経リンパ反射点を通してこの関連性をより理解し、語義を把握する。
このようにして、個々の内臓、筋、筋連鎖による不調や疾患、また調整可能な機能連鎖と代謝全般に、神経リンパ反射点を用いてポジティブな影響を与えることができる。』

オステオパシー:オステオパシー医学では人間が自ら持っている自然治癒力を高めるために様々なストレスや刺激、変化によって起こる、筋肉・筋膜・骨格・頭蓋・内臓・神経系・リンパ・血管等の障害、歪みを解放する治療を施すことを目的とします。

目次(4段階めを除く3段階までを表記)
第1部 基礎
1 はじめに
 1.1 神経リンパ反射点の発見
 1.2 包括的な治療法である神経リンパ反射療法
 1.3 神経リンパ反射療法とオーソ・バイオノミー
 1.4 自己経験と発展
2 神経生理学的基礎
 2.1 髄節ネットワーク
 2.2 受容器
 2.3 髄節を超えたネットワーク
 2.4 局所的作用
 2.5 筋機能連鎖
 2.6 組み合わせたゾーン
 2.7 間質細胞組織内の病原性のある相互作用
 2.8 神経リンパ反射の交感性・副交感性作用
 2.9 他の反射点システムと神経リンパ反射・反射ゾーンの比較
3 治療の基礎
 3.1 神経リンパ反射の解剖学的位置と形態学
 3.2 治療方針
 3.3 刺激の程度
 3.4 治療に対する反応
 3.5 治療時間
 3.6 特殊なケース
4 適応症と禁忌症
 4.1 適応症
 4.2 禁忌症
5 神経リンパ反射の一覧表
 5.1 チャップマンによる内臓器官反射点
 5.2 グッドハートによる筋反射点

第2部 神経リンパ反射点を用いた治療

6 神経リンパ反射点を用いた基本治療
 6.1 身体器官治療と反射点グループ
 6.2 基本の治療
7 ホルモン機能障害と自律神経失調症(ストレス)
 7.1 概要
 7.2 内分泌群
 7.3 自律神経失調症(ストレス)における追加反射点
8 感染症群と免疫刺激の可能性
 8.1 概要
 8.2 感染症群
 8.3 免疫調整と気道の局所反射点
9 胃腸群と消化器官
 9.1 概要
 9.2 胃腸群
 9.3 その他腹腔内器官
 9.4 機能ユニットとしての消化器官
10 泌尿生殖器エリア
 10.1 概要
 10.2 器官
11 感覚器官と中枢神経
 11.1 概要
 11.2 器官
12 代謝の活性化と変化:骨盤・甲状腺症候群、治療チャート
 12.1 概要
 12.2 実践に適した治療のヒント
 12.3 骨盤・甲状腺症候群の反射点
13 身体立ち直り反射
 13.1 機能検査
 13.2 四肢の伸展・屈曲負荷の遠心性検査
 13.3 身体立ち直り反射点
 13.4 眼筋協調
 13.5 頚部立ち直り反射
 13.6 骨盤立ち直り反射

第3部 グッドハート反射点による筋治療

14 グッドハート反射点による筋治療
 14.1 概要
 14.2 頚椎
 14.3 肩甲帯
 14.4 上肢
 14.5 体幹
 14.6 骨盤と下肢

第4部 図表集

15 神経リンパ反射点の治療のための図表集

第5部 他の療法とのコンビネーション

16 神経リンパ療法とマニュアル・セラピー
17 マッサージ
18 足部の反射ゾーン療法
19 浄化・変化療法
20 反射・浄化テクニックと投薬を組み合わせた療法
21 ニューラル・セラピー

第6部 付録

目次に従っていますが、取り上げていない章については、見やすさを考慮し削除させて頂きました。
第1部 基礎
1 はじめに
1.1 神経リンパ反射点の発見
・リンパの阻害とともに現れる内臓の慢性疾患的変化は、その内臓に反応が結びつく身体表面のゾーンにリンパの腫れを同時にもたらす。そして我々はそのリンパの腫れを通して逆に内臓への治療を働きかけることができる。
1.2 包括的な治療法である神経リンパ反射療法
・筋、関節、内臓、筋膜、中枢神経系、内分泌代謝は、健康を保証するために、生体力学的および生化学的視点においても協調しなければならない。このレベルのひとつにでも機能障害が生じると、不調や疾患につながってしまう。
1.3 神経リンパ反射療法とオーソ・バイオノミー
・オーソ・バイオノミーはオステオパシーを発展させた療法として樹立された。これは、柔道整復と理学療法の要素とも結びついている。
2 神経生理学的基礎
2.1 髄節ネットワーク
・内臓の不調は、その内臓と結びつく筋、関節、骨膜、筋膜、皮下組織、皮膚の代謝と負荷能力に影響を与える。
 ・デルマトーム(皮膚部位)
 ・ミオトーム(筋部位)
 ・スクレロトーム(骨部位)
 ・アースロトーム(関節部位)
 ・ヴィセロトーム(内臓部位)
2.2 受容器
・受容器は機能に応じて外受容器、固有受容器、内受容器に分類される。外受容器は表皮・皮下組織、粘膜への外からの刺激に反応する。固有受容器は、深部感覚を伝え、筋、腱、関節に位置しており、空間における位置と運動の情報を与える。内受容器は内臓エリアの滑らかな筋の伸長や収縮、化学刺激、自律神経による刺激に反応する。ほとんど全ての身体部位に、薄く髄鞘のないC線維が存在し、それは機械刺激と温度刺激に反応する。
2.5 筋機能連鎖
・チャップマン反射点の作用が脊髄反射(刺激に対し脳ではなく脊髄が中枢となって起こる反応)で説明可能であることに対し、筋へのグッドハート反射点の作用は説明できない。そのためには筋膜連鎖の説明モデルが最も納得できるように思える。

 

前壁筋膜連鎖

・小胸筋から腹直筋までの前壁筋群は、仙棘筋群や起立筋に拮抗して、体幹を直立させ安定させるために働く。前壁筋群の慢性的な短縮は、背側筋群の緊張を強めることを導く。

・腹直筋、小胸筋、胸鎖乳突筋両側の解放と拘縮を解くことによって、同時に身体直立に拮抗して作用していた背側筋群をも解放することになる。

 

画像出展:「神経リンパ反射療法」

2.8 神経リンパ反射の交感性・副交感性作用
・チャップマン反射点を活性化すると、自律神経系を通して反射点と連結する内臓に影響を与えることが可能である。反射点の治療を通して交感神経緊張の制御が切り替わり、関係する内臓の血流が良くなり代謝推移が素早く正常化する。
治療に重要なことは、敏感なチャップマン反射点を常に解放させることである。それを通して代謝が減少して「ブロックされた」組織において、血行を良くして反射点自身とそれに属する内臓の栄養状態を改善させるプロセスを刺激する。
3 治療の基礎
3.1 神経リンパ反射の解剖学的位置と形態学
・背側反射点:主に椎骨の横突起と棘突起の間、棘突起の間の溝、脊柱起立筋の筋・筋膜層の深くに小さな痛みを伴うしこりとして見つけることができる。位置は、小さな椎間関節のブロックされている疼痛ポイントにおよそ相応する。
・主要反射点と二次的反射点:治療すべき器官の主要な反射点の多くは腹側に、二次的な反射点は背側に存在する。脳、痔、坐骨神経のためのゾーンなど、いくつかの反射点は背側のみに存在し、そこで主要なものと二次的な反射点に分けられる。筋反射点においては、主要ゾーンはだいたい反対側に位置する筋に存在する。そのようにして、仙棘筋群の主要なゾーンは腹側の正中線に存在する。
3.2 治療方針
・まず患者が背側位となり検査を開始する。腹側のチャップマン反射点を診る。所見が不明の場合のみ背側または二次的な反応点も検査する。
・次に陽性反応を示す主要な反射点を治療する。強い陽性を示しているゾーンを全て治療することが重要である。これは不調の症状は、当初活発なゾーンと関係がないと思われても、治療後に改善することがよくある。
・補完的に二次的な反射点を治療する。この場合、もし患者が同時に脊柱部での不調を訴える場合、背側の反射点は多くの場合、小さな椎間関節上に位置することを考える。
・治療後に、最初に活発であったゾーンを全体的にもう一度確認する。多くの場合、この反射点の過敏性は弱まり、局所的な腫れもいくらか小さくなっている。
・運動器官に本質的な障害が見つけられない場合、内臓の重大な障害のサインの可能性があるとみなすことができる。その場合、これはアラーム症状といえる。臨床での精密検査が必要とされる。
3.3 刺激の程度
・学生までの若い患者については特に短い治療時間となるよう気を付ける。
・活発な反射点が非常に多く存在する場合は、最大値の反射点のみ扱うようにする。一般的な疼痛過敏性と陽性のチャップマン反射点の集中は、一般的に代謝負荷を導くものである。このような患者の場合は治療の後に激しい反応が生じることを前もって計算しておかなければならない。治療の後は十分な水分を摂取しなければならない。
一般的に治療の後、患者は1杯か2杯の水を飲むべきである。なぜなら、神経リンパ反射点の治療を通してリンパに必要な物質の多くが活性化されるからである。
3.4 治療に対する反応
・反射点を探すための触診は、できるだけ用心深く行う。セラピストと患者の両者が接触を明らかに感じられる程度の強さでしこり部分を触診する。多過ぎる反射点が力を込めて触診され、その上に治療を施されると、それはすぐに過剰な配分による反応を引き起こしてしまう。
3.5 治療時間
・チャップマン自身は、反射点治療の時間についての指示は明示しなかった。チャップマン反射を最初に公表したオーウェンスは、5年にわたる神経リンパ反射点治療の経験の後に、ひとつの反射点につき10秒から20秒の治療時間を推奨している。
・触診の際に始めに痛みが生じていたとしても、治療では疼痛を生じさせてはならない。疼痛を生じさせないように、セラピストは反射点上で数秒間、やわらかく、そして指先で「溶かすように」とどまり、リンパドレナージのように非常にソフトにマッサージすることができる。
・もう一度強調したいのは、触診で敏感だった反射点のみを治療するべきであるということである。敏感ではない反射点を治療することは、属する器官の自律神経系過剰刺激を導く。
4 適応症と禁忌症
4.2 禁忌症
・チャップマン反射による神経リンパ反射点の禁忌症と推奨できないケースは次の通りである。
 ・非常に体力を消耗する疾患
 ・長期間にわたる深刻で発熱を伴う疾患
 ・危険な心循環器疾患
 ・非常に疲労した状態
 ・いくつかの神経系疾患における刺激治療
 ・妊娠初期における刺激治療
 ・拮抗して作用する投薬治療中
 ・精神的疾患
 ・栄養失調状態
 ・患者による治療の拒否

5 神経リンパ反射の一覧表
5.1 チャップマンによる内臓器官反射点
・腹側のチャンプマン反射点(左図)
・背側のチャンプマン反射点(右図)

画像出展:「神経リンパ反射療法」(画像をクリックすると拡大されます)


5.2 グッドハートによる筋反射点
・筋反射点を通して、トーン(筋緊張)を正常化させ、骨格筋の機能を調節することができる。
・多くの反射点にはいくつかの筋が同時に関わっている。疑わしい筋の機能検査と触診は、陽性反射点のどの筋の負荷がそれぞれ相互作用しているということと合わせて既往歴との関連性において説明される。複数の筋が同時に該当するケースは珍しくないので、機能関連性に対する疑問が生じる。グッドハートによる神経リンパ反射点の筋関連性は、髄節による反射事象を示すというよりは、筋と筋膜連鎖の関連性を説明するものであることを強調したい。多くの反射点は拮抗筋、動かす方向への筋膜の伸長部、相応する筋の起始部、機能連鎖に存在する。反射点の場所特定と属性の内的関係性について、これからの数年間でさらに研究が進むことを祈念する。
・一覧において反射点を次のグループに分類した。
 ・胸郭筋前面
 ・肩・上肢筋
 ・背筋
 ・体幹筋
 ・骨盤部位の筋と下肢

※下記の画像はすべて、「神経リンパ反射療法」からの出展です。クリックすると拡大されます。

胸郭筋前面

肩・上肢筋(左は腹側、右は背側) 


背筋(左は腹側、右は背側) 


腹側と背側の体幹筋(左は腹側、右は背側)


骨盤部位と下肢の筋 (左は腹側、右は背側) 


厚生労働省 統合医療情報発信サイト

統合医療について調べていたところ、この「統合医療情報発信サイト」を見つけました。
これは厚生労働省による運営サイトで、非常によくできていると思います。簡単に概要をご紹介させて頂きます。

「統合医療」情報発信サイトは、統合医療について信頼できる、正しい情報を紹介しているウェブサイトです。

情報発信が目的なので、事実に基づいた有益な内容であれば、海外発のレポートでも全く問題ないと思います。その海外情報の発信元は現在のところ、NCCIH:国立補完統合衛生センター[米国]、NCI:国立がん研究所[米国]、ODS:国立衛生研究所(NIH)内のダイエタリーサプリメント室[米国]となっています。

また、「統合医療エビデンス」の中の「コクランレビュー」にアクセスすると、臓器・疾患別に整理された[補完代替医療]のトピックスが充実しています。ただし、こちらは和訳されていないものもあります。

医学論文のシステマティック・レビューを行なう国際的団体のコクラン共同計画が作成されているものです。

ところで、「そもそも、厚生労働省の統合医療に対する取り組みの目標、目的などはどうなっているんだろう?」

と気になり、調べた結果は以下のようなものでした。
・平成22年2月:統合医療プロジェクトチームを厚生労働省内に設置。

 「統合医療」に関する現状の把握 と今後の取組方策について概括的に検討。
・「統合医療」に関する知見の創出を目的として、厚生労働科学研究が実施された。
 ・ 平成21年度  8課題(予算額:約8千万円)
 ・ 平成22年度 34課題(予算額:約10億円)
 ・ 平成23年度 36課題(予算額:約 8億4千万円)
 ・並行して「統合医療」に関する実態把握等を目的として、平成22年度の厚生

  労働科学特別研究において、以下について研究を実施。 (予算額;約1,200

  万円) 
  ・「統合医療」に関する科学的な評価法の検討
  ・国民による「統合医療」利用の調査   
  ・海外における情報発信に関する調査  等

・平成25年2月「これまでの議論の整理」が発表された。

 「おわりに」には次のことが書かれています。
  『本検討会では、今後の「統合医療」のあり方に関し、様々な議論が交わさ

  れた。 一例としては、これまで近代西洋医学が、国民の健康の向上に大き

  な成果を挙げてきた一方で、様々な病態が解明されていくに従い、医師等

  の専門性が臓器別等に細分化されていく中で、患者全体を診る全人的医療

  の重要性が話題に上った。また、医師をはじめとして各種の医療従事者等

  が連携して関わっていくチーム医療の重要性も改めて指摘された。 このよ

  うに、今回の検討においては、個別の療法の如何に関わらず、医療とはそ

  もそも誰のためのものであり、今後どうあるべきかといった根本論につい

  て思いを致す場面があった。 これらの議論は極めて本質的なものと言え、

  今「統合医療」に関する科学的知見が集積され、その詳細が明らかに

  されていく中でも、医療に関わる様々な立場の者にとって、引き続き意識

  されるべき命題と言える。』

 

そして、平成27年度に向けて以下のような要領が発表されました。これを見ると、 情報発信及び情報発信に伴う照会等、 国内外研究機関との連携、 「統合医療」サーベイランスが今後の取組の柱になるようです。

平成27年度 「統合医療」に係る情報発信等推進事業委託費 実施団体公募要領